「異常なし」が過去最低 昨年の人間ドック受診者
共同通信社 8月27日(月) 配信


 日本人間ドック学会(奈良昌治(なら・まさはる)理事長)は24日、2011年に人間ドックを受診した全国の約313万人について、「異常なし」とされた人の割合が過去最低の7・8%になったと発表した。

 集計を始めた1984年の29・8%から年々減少。過去最低だった前年からさらに0・6ポイント下回った。同学会の笹森斉(ささもり・ひとし)理事は「背景として、生活習慣病に関する項目の判定基準が厳しくなっていることや、受診者の高齢化が考えられる」と指摘した。

 生活習慣病に関係する項目で異常が見つかったのは多い順に、肝機能異常(33・3%)、高コレステロール(29・8%)、肥満(27・6%)、血糖値の異常(23・2%)、高血圧(21・0%)、高中性脂肪(15・3%)。肥満以外は前年から上昇した。

 地域別で異常なしが最も多かったのは、中国・四国の12・6%で、最も少なかったのは近畿の5・2%。北海道は9・8%、東北7・2%、関東・甲信越7・6%、東海・北陸7・4%、九州・沖縄は8・9%だった。

 見つかったがんは、多い順に胃がん、大腸がん、肺がん。男性に限ると前立腺がんは3番目に多く、女性では乳がんが最も多かった。