(Pouch - 09月27日 14:10)

サメは、海に生きる生物の中で唯一、病気にかからない生物と言われています。それは、サメ自身が作り出している強力な抗体でしっかりと守られているからです。その抗体の名は、スクアラミン。今から19年前に、サメの肝臓から発見されました。

あらゆる感染症を回避し、健康体を保つと言われるこの魔法のような抗体が、近い将来人類を救うと期待されています。現在アメリカでは、スクアラミン由来の新薬の発売に向けて、臨床試験が続けられているところです。

スクアラミンは、アメリカ・ジョージタウン大学で研究を続けている免疫学者マイケル・ザスロフ博士によって、1993年に発見されました。以後幾度もの臨床試験が行われ、その結果、ガン治療や目の疾患そしてあらゆる感染症に効果があることが判明しています。

「スクアラミンには幅広い抗ウイルス性の特性が潜在的にあります。この発見は奇跡的なことです」と語るザスロフ博士。「今後、サメが持つ原始的な免疫系統が、人間を病気による苦しみから解放してくれるでしょう」

通常、動物は自身の脊髄で作られる免疫細胞によって、ウイルスなどの外敵から身を守っています。ところがサメの骨は全て軟骨なため、このシステムは適応されていません。それなのにサメはどの動物よりも免疫能力がずばぬけて高い。これを不思議に思ったザスロフ博士が調査を進めた結果、サメの肝臓に含まれるスクアラミンが持つ強力な殺菌作用を発見するに至ったのです。

スクアラミンは肝臓や血液組織を襲うウイルスから体を保護する働きがあり、驚くことに呼吸感染の危険も回避してくれるそうです。さらには、今まで不可能とされてきた「副作用のない」ガン治療までをも可能にする優れた特性を持ち合わせており、これがスクアラミンの大きな魅力となっています。

ガンは1ミリ以上の塊になると、成長・増殖に必要な栄養や酸素を内部に取り込むことができなくなります。そのため外からパイプラインとなる血管を誘引しようとします。この現象は「血管新生」と呼ばれる、ガン特有の異常現象です。ところがスクアラミンを投与すると数時間でこの「血管新生」が行われなくなるため、ガン細胞は栄養や酸素を取り込むことができなくなり、やがて自滅に至るのです。

これまでの抗ガン治療は、ガン細胞だけでなく正常な細胞まで傷つけていたので、それに伴う副作用を避けることはできませんでした。しかしこのスクアラミンを用いた治療ならば、ガン細胞の異常現象「血管新生」にのみ効果を発揮するので、他の細胞を傷つけることはありません。しかもガンが転移することもなくなるというのですから、スクアラミンはガン治療の救世主と言えるでしょう。

現在、日本には14万人を超えるガン患者がいると言われています。新薬の登場と共にこの現状は著しく改善され、やがてわたしたちは、発病の苦しみや転移という悲しみが存在しない世界を体験するでしょう。それに加えて、あらゆる感染症への不安も解消されるはず。サメが持つ無限の可能性が人類の未来を変えるまで、あと僅かです。

(文=田端あんじ)

参考元:dailymail.co.uk( http://p.tl/WjN7)


http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1756466&media_id=114
※明らかに期待し過ぎだな。ところで、ヤマトタケルノミコトの奥さんは幅9尋(ひろ)あるサメだったらしいが。