久しぶりの備忘録。

『ケーキの切れない非行少年たち』 宮口幸治著

 

興味深いお話がたくさん載っていて、

読み始めると一気に本の世界に引き込まれました。

今の自分に必要な、ビビッときた箇所を抜粋。

備忘録として、戒めとして、残しておきます。

 


以下に記載した抜粋の前半部分は

いま我が子と向き合っている母自身にこそ必要な、

自分の言動を振り返ることの大切さが書かれており、

ドスンと心に響きました。


そして後半は誰もが納得、気づきスイッチの話。

子どもが始まるまでは積極的に(関わり)、

始めた後は消極的に、そっと親の存在を消すことの大切さを改めて思い出した部分です。



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非行少年から学ぶ子供の教育

共通するのは、自己への気づきと自己評価の向上

自分の不適切なところを何とか直したいと考えるときは、適切な自己評価がスタート

行動変容には、まず悪いことをしてしまう現実の自分に気づくこと、

そして自己洞察や葛藤を持つことが必要。

適切な自己評価ができるからこそ”悪いことをする自分”に気づき、

”また悪いことをしてしまった。自分ってなんて駄目な奴なんだろう”

いつまでもこんなことしていられない。もっといい人になりたい”

などといった自己洞察・自己内省が行えるのです。

 

そして理想と現実の間で揺れ動きながらも、自分の中に「正しい規範」を作り、

それを参照しながら”今度から頑張ろう”と努力し、理想の自分に近づいていくのです。

そのためにはやはり、自己を適切に評価できる力、

つまり”自分はどんな人間なのか”を理解できることが大前提なのです。

 



特に自己への気づきは、押し付けでなく

少年自身が自ら気づきのスイッチをいれねばなりませんので、

我々は少しでも多くの、かつ様々な気づきの可能性のある場を提供し、

スイッチを入れる機会に触れさせることが大切です。

「子どもの心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない」

まさにその通りだと思います。

子どもの心の扉を開くには、子ども自身がはっとする気づきの体験が最も大切であり、

我々大人の役割は、説教やしっせきなぢによって無理やり扉を開けさせることではなく

子ども自身に出来るだけ多くの気づきの場を提供することなのです


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本には子どもの学び直しをどう進めるか、何をしたら良いのかの手法も書かれており、

これまで現場で子どもたちに向き合ってきた著書ならではと思わせる内容でした。


新書で持ち歩きやすく、どこでも読める点も良かったです♡ 


そして、、
この本を読んだ後に思い浮かんだあの黄色い本、
『ポジティブディシプリンのすすめ』。

単元ごとに自分を振り返るワークがあり、
読み進めるにつれて段々ワークが進まなくなって
途中で挫折しておりました。
が、もう一度手に取って読んでみようと思いました。
次は備忘録としてここにも残しておけますように


・・って実はそんな本ばかり溜まっていますあせる



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今月で6歳になった長男。

これまでは保育園帰りに小一時間ほど祖母宅で遊んでから帰宅するのが日課でした。

が、どうもそのルーティンがうまくいかない。

祖母を困らせるイタズラをしたり、わざと弟を泣かせてみたり、、。


ということが続いて、祖母も困っているような感じにも見えたので

(反抗期じゃないかと心配されて)

6歳になったから小学校に入る準備をしよう、

という理由をつけて

退園後は次男のみ祖母宅に預け、

長男はそのまま帰宅し、自宅で少しお勉強タイムを設けることにしました。


時間は10分です。


これまではビーズと数字カードを使って4桁の数を作ったり、

ひらがなの練習をしたり、

小さな絵本を作ってみたりと、

本人の気の向くまま、日替わりで半月ほどやってみました。


土日は保育園がないのでやりません。

平日でも、本人が祖母宅で遊びたいというときはやりません。

またお勉強タイムも10分できたら後は本人の気の向くままです。

そこで終わりにする場合もあれば、

もう少しやりたいと言って続けることもあります。

(延長の場合は本人ひとりに任せて、

 母は夕食作りに入ります。)



今日は本人の希望で文字を書きました。

母から見ると、文字は書き順がまだまだ課題。

書き順付きのひらがな表を使って書いてほしい、

と思っていたのでそれとなく進めてみました。

でも、以前にもやったことのあるものだと

ただ五十音を順番に書くだけじゃつまらない。

と思い、

カルタのような絵カードを持ってきて

お互い順番にカードを一枚選び、

その単語をひらがな表でなぞり書きする

ことにしました。


なかなか妙案♡だったようで長男も乗ってくれました。

楽しかったです☺️







まだ今の仕事の右も左もわからなかった頃、

私の恩師はこんな話をしてくれました。

 

 

あるところに、教会を造っている2人の職人がいました。
その一人に、お前は何をしているのだ?
と聞いたところ、その者は
見ての通り、私はいま教会の石を切っているのだ、と、めんどくさそうに答えました。
同じ仕事をしているもう一人にも、同じように聞くと、
私は皆が祈りを捧げる大切な教会を造っているのだ、と答えました。

 

 

だいぶ意訳していますが、有名な石切職人の話です。

 

仕事の向き合い方、心構えを伝えてくれたのだと思います。

 

どうしてこんな話を思い出したか

というと、

少し前、(いやだいぶ前でしょうか、5月の連休のころでしたから💦) に読んだ子育て関係の本に、

疲労をもたらす仕事 と 元気をもたらす仕事

という話がありました。

 

仕事に精神的な融合をもたらすことができれば

仕事は楽しい遊びになり、人は働くことでより強くなり、幸せになる…といった内容です。

 

 

そういえば今の仕事を始めたばかりのころ、恩師がよくそんな話をしていたなぁと

懐かしくなりました。

恩師のご夫婦にはお子さんがいないので、私と同じ本を読んでいたとは思えません。

 

子育てに関する本を読みながら

自分の仕事への向き合い方も思い出させてくれた一冊でした。

そして、

子どもが生まれたあとに恩師から頂いたメール、

 子どもを育てることは社会を育てること

といったような話だったと思いますが、

ずっと忘れていた大事な言葉を思い出すきっかけになりました。

 

 

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