不眠症からの解放(その5)ストレスに弱い人、強い人
先日、京都のIT系の専門学校の50歳代の先生とお話ししていると、
「今の若い人は、ストレスに弱いなあ」とおっしゃる。
「どういうことですか?」と聞くと、
「たとえばですがね、
『君の仕事が遅れ気味だから、もう少し早く処理してほしい。』と言っただけで、
自分が完全否定されたように思い込んでしまい、キレそうになったり、
極度におちこんだりするんですよ。だから、ほんとに気を使います。
そこまで落ちこむか?ってくらい落ち込んだりするんです。
ちょっとくらい指摘されても、そんなこと、気にしないでいいのにねえ。
人間関係に慣れていないというか、、困るんですよねえ。」とのこと。
私が思いますに、つまり、
言葉の意図や全体の事態や状況を幅広く捕らえられていない、ということなんですね。
自分の状況を客観的にとらえることが出来ず、
「つまり、こういう意味だな!」と自分勝手な解釈をして、それが事実だと思い込んでしまう。
実は、そうじゃないんだけど、本人は、もうそういう色眼鏡で物事をみてしまい、
「それ以外の視点に立って違う意味があるのではないか?」と
多角的に考えてみる思考ができない傾向にあるんですね。
だれにでも思い込みはあります。
人は何かを解釈するとき、必ず自分流の色眼鏡で見てしまいます。
誰もがそうです。
同じ出来事(イベント=Event)に出くわした時、その解釈の仕方でストレスの度合いが変わります。
ストレスを強く感じる人は、ものごとを、自分が辛いと感じるような理解の仕方をします。
ストレスをあまり感じない人は、ものごとを、自分が楽に感じるような理解の仕方をします。
思考のパターン(くせ)なんですね。
例えば、
楽しみにしていた遠足が、台風で中止になったとします。
「あ~、がっかりだ!
晴れてたら、どんなに楽しかったろう! 私は、ほんとうについていない!」
と独り言をいう人は、ストレスの中に浸り込んでいますね。
一方「台風で、多くの家が流されている。
しかし、我が家は大丈夫だ。家族もみな安全だ。
ここに住んでいて、私はついている! この幸運に大感謝!」
と考える人は、
ストレスなんかありませんね。 安堵と感謝の感情で、心がいっぱいになっています。
もし、あなたが、毎日たくさんのストレスに苦しんでいるとしたら、
ほんの少し、ストレスを減らす方法のヒントがここにありますね?
もう、気付かれましたね?
そう、
ちょっと、考え方を変えてみれば、いいんですね。
「あーー、ついてない! 最悪!」という言葉を言ってしまった事に気づいたら、
すぐに、こういいましょう。
「でもね、このことって、もしかしたら、長い目で見るといいことかもしれない。
とすると、それはいったいなんだろうか?」と。
宗教を信じている人は、こういうかもしれません。
「神は、このことで、私に何を学べとおっしゃっているのだろうか?」と。
こういう考え方、思考の視点を変えることを、心理学では「リフレーミング」と言います。
同じ一つの出来事に対して、
次々と視点を変えてその「良い意味」を考えてみることで、自分の思い込みが変わっていきます。
リフレーミングをすることで、自分の思い込み(ビリーフ=信じてしまったこと)が、変化します。
もっともストレスが少ない理解をしてみると、精神的負担は軽減されます。
心理学を楽しく教えることで有名な日本メンタルヘルス協会の衛藤先生は、こう言います。
「ブリーフ(パンツ)は履き替えろ! ビリーフ(思い込み)は塗り替えろ!」と。
つづく ⇒ もしも、あなたがイスラム国(IS国)の奴隷にされたら、欝にならない自信はありますか?(環境とストレス)
ハリー・ヨシダ
HMCMメンタル・コンディショナー
※ メンタル・コントロールの極意:詳細 ⇒ http://mental-control-1.jimdo.com/
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