鉛筆デッサン トレース方法とトーン  | 大阪 泉州発!水彩画 工作を楽しむ方法

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泉佐野市で透明水彩画教室 児童美術教室開講。

A4

 

水彩でも、

一年に一度くらいは教室でも鉛筆デッサンを

するようにしています。

 

でも、

デッサンというとたいくつなので、

今回は有名女優さんを

教室のみなさんに描いていただきました。

トーンの練習をしたいだけなので、

形はトレース(複写)していただきました。

 

 

トレースは、トレーシングペーパー(トレペ)という、

すかし紙と鉛筆でします。

 

写真の上に、トレペを

マスキングテープなどで軽く固定します。

 

わかる部分の輪郭をえんぴつで

などります。

そのトレペをはずし、

今度は裏側をむけて、

同じ線を濃い目の鉛筆でなぞります。

絵は反対になりますよ。

裏に鉛筆線がうつるので、

汚れてもいい紙(台)の上でしてください。

 

それができたらもう一度表を向けて、

作品を描く本番の紙の上に軽く固定。

輪郭線をまたなどります。

 

三回めですね。

すると、下の紙に同じ線がうつっているはずです。

 

おおまかな位置がわかる程度ですが、

ないよりはましです。

その位置はかなり正確なものですので、

自分の感覚よりもその線をたよりに、

鉛筆でデッサンを進めてください。

 

最初はカラーを見て描きます。

カラーだけでできるはずですが、

初心者は、モノクロ写真を用意した方が

トーンが見やすいでしょう。

カラーだけではわからないときに、

モノクロ写真を参考にしてください。

カラー写真をモノクロコピーすれば、

簡単にできます。

 

最初は細かいところにこだわらず、

おおまかなトーンの違いを出します。

トーンの違いとは、

塗りつぶしたところの色の濃さの違いのことです。

 

いちばん濃いのは、

向かって右側の帽子の影の部分です。

 

いちばん白いのは、洋服の部分です。

それ以外は白ではないということだから、

肌にも薄く塗ることになります。

 

こんなふうに、

それぞれのトーンを他と比較しながら、

紙に写し取っていきます。

 

暗い部分に明るいところがあっても、

ゴムで消せますので気にしないで。

その点、

水彩画よりもずっと簡単ですね。

 

 

デッサンというのは時間がかかります。

教室では時間が限られますので、

大まかな明暗をとらえたら、

あとは顔に、

より多くの時間をさきましょう。

 

よく上(帽子のリボンなど)から順番に

描く人がいますが、

全体を同時に進めるのがいちばんいい方法です。

時間がなければ、まず主役である顔に集中しましょう。

 

 

顔はごくうすい色付けになるので、

輪郭が出しにくいです。

バックに色をつけると、

顔の輪かくがはっきりします。

 

そうすることで、

輪かく線を消すこともできます。

途中経過です。

 

帽子のリボンや服にはまだ

輪郭線が残っていますが、

顔からはほとんど消えましたね。

 

この段階で終了しても、

絵としては成立します。

(でもリボンだけできて顔がまだと、

成立しません)

 

右側の帽子の影の暗い部分の中に、

帽子の裏側や

髪の毛や耳が見えてきました。

 

唇の輪郭は、とくに注意して消してください。

輪郭の見えないところもあります。

帽子の影で、白目も真っ白ではありません。

 

瞳の中のハイライトは

描かなくてもいいですが、

もし描くなら、

ものすごく小さい点です。

大きいと漫画になってしまいます。

あればいいというものではありません。

 

帽子の影を見てもらいたくて、

この題材にしました。

 

肌の上にもこれほど濃い影がつきます。

水彩の参考にしてくださいね。