奥美濃の小京都・郡上八幡は郡上おどりと豊かな水で知られる城下町


標高353mの八幡山山頂に建つ郡上八幡城の白亜の天守は、

朝霧に包まれ幻想的な姿を見せる「天空の城」として知られてます。

郡上八幡のホテルは八幡山の中腹にあり、

荷物を置いて閉館前の天守へ急ぎました。

郡上八幡城は4層5階の山城、戦国時代末期永禄2年(1559)に陣が置かれたのが始まりです。


現在の天守は昭和8年に国宝大垣城(昭和20年に焼失)を参考にして再建された模擬天守です。

国内最古の木造模擬天守は令和5年に耐震補強されましたが、天守内部は木造建築の趣きを味わうことができます。


郡上八幡城の天守から城下町を眺めます。


八幡城天守裏手に凌霜隊の慰霊碑があります。


凌霜隊は郡上藩の脱藩士で組織され、戊辰戦争では旧幕府側に立って新政府軍と戦い、会津戦争では会津藩兵と共に激戦を繰り広げました。

八幡山麓のホテル前にある郡上義民顕彰碑


郡上藩で宝暦年間に発生した郡上一揆の傘連判状を模した顕彰碑。


郡上一揆は、年貢引上げに藩内部の路線対立が絡んだ一揆で、藩主金森氏の改易や幕閣中枢部の失脚という異例の事態を招きました。



郡上八幡の夏の風物詩「郡上おどり」は、江戸時代から約420年間この地で歌い踊り継がれ、

2022年には「郡上踊」を含む「風流踊」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。


郡上おどりで知られる郡上八幡には趣のある古い町並みが広がっています。

中でも職人町・鍛冶屋町・柳町は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、

総二階建、切妻平入の町家が立ち並びます。


郡上八幡には、山水、井水、河水、湧水など豊富な水資源を利用した水利用施設があります。


小駄良川沿いの尾崎町には山水を利用する共同水屋がいくつも見られます。

小駄良川のほとりにある湧き水「宗祇水」、

かつて連歌の宗匠・飯尾宗祇が、この泉のほとりに草庵を結んでこの清水を愛用したことから名付けられました。


夕闇がせまる頃、郡上八幡城のライトアップが始まります。

郡上八幡城に上る満月を期待していたけど、

東の空はまだ厚い雲に覆われてました。

夕食を済ませて八幡山から月が上る頃合いにホテルの前庭に出てみると、


ライトアップされた天守の上に満月🌕が美しい姿を見せてくれました。



郡上八幡で見る満月は夜半には雲に隠れ、

未明には豪雨になってました。

朝まで残っていた雨も宿を出る頃には上がり、

どんどん青空が広がりました。


孫と二人旅の2日目は郡上八幡駅から長良川鉄道で美濃太田駅に出て、岐阜に向かいました。