歩く練習を始めて三日目、まだエッチラオッチラだったが立ち止まらずにホールまで歩けるようになった。その距離約20m。心臓もバクバクしなくなったし、手も震えなくなった。

 

そしてその日、とんでもないことが起きた!

 

ここでは夜の会議の前に、電気を消して大きなスクリーンに映し出される不思議な図にむかって「オー」とか「ヒー」とか唱える。初めてその姿を見た時は、「え、えっ、何の宗教?」とどぎまぎした。

 

後から説明されたことには、それはカタカムナと言い、日本に1万2千年前にいた人たちがつくりあげたカタカムナ文明の知恵が凝縮されているそうな。木の花ファミリーには月一回このカタカムナの講師が来て講義をしてくれる。その日はカタカムナの講義の日だった。

 

その講義は正直言ってちんぷんかんぷんだった。というより「なんだ、このおっさん。話下手か?とりとめもなく自分の妄想話してるだけじゃん。」と思った。そして3時間にも及ぶ講義のシメとして、そのおっさん、もとい講師の先生はカタカムナを唱えた。

 

講義は終わり、私は暇な講義の間見ていたパソコンをしまい始めた・・・・・と思ったら、なんと言ったらいいかエネルギーとかバイブレーションと言えばいいか、それが降りてきた。「うっ、動けない」それはだんだん強くなっていった。「ど、どうしよう?どうやって部屋に帰ればいいの?やっと歩けるようになったのに・・・」それはまたどんどん強くなっていって私は圧倒され、そして熱い涙が流れてきた。サポーターのラヴちゃんが通りかかった。

「ねえ、どうすればいいの?」

「どうもしなくてもいいから、落ち着くまで待ってください。」

私はひたすら待った。10分くらいたったろうか。私は急に立ち上がり窓辺に行った。外の新鮮な空気を吸いたくなったのだ。そして、散歩に出かけた。ラヴちゃんはその姿を見て「歩き方が違う」と言った。(エッチラオッチラじゃなくてスタスタという意味)

 

私はとにかく歩く衝動につき動かされ歩き続けた。「いったいなんなんだ、ここは!どういうところなんだ、ここは、まったく」とぶつぶつ言いながら歩き続けた。突然富士山の全貌が見えるひらけた場所に出た。私はその威厳がありなおかつ美しい姿に圧倒された。そして涙がこぼれた。今までのこと・・・支配的な親の元つらかったこと、来る日も来る日もベッドの上で過ごして未来に絶望しかけていたこと、人生裏街道を歩いているような自分の人生・・・それらのつらい感情が出てきてしまった。そしてひとしきり泣いた。

 

泣き終わっても帰りたくなかった。新鮮な空気を吸っていたかった。吸いたいだけ吸った。そして帰った。

 

その美しい富士山が見える場所はここから700~800mくらいのところにある。往復で1.5km。20mをやっとこさ歩ける人間がその日の夕方、スッスと1.5km歩いた。木の花ファミリーに来る前は調子のいい時で200mくらいしか歩けなかった。

 

木の花ファミリー 自然療法プログラム 詳しくはこちら

http://www.konohana-family.org/%e6%b4%bb%e5%8b%95/%e8%87%aa%e7%84%b6%e7%99%82%e6%b3%95%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%a0/