女王に腹いせするために、ヴィヴィアン・ウェストウッドの息子が自らの700万ドル相当のパンク・コレクションを燃やすことに
Vivienne Westwood's Son Will Burn His $7 Million Punk Collection To Spite the Queen
3月16日https://news.artnet.com/people/punk-memorabilia-to-burn-450458?utm_source=fark&utm_medium=website&utm_content=link より翻訳
2011年1月20日、ローマ市内にあるフレンチ・アカデミー本部ヴィラ・メディチで開催された「ユーロパンク(Europunk)」展示会のオープニングにて、イギリスのバンド、セックス・ピストルズのポスターを眺める訪問客 (画像:Andreas Solaro/AFP/Getty Images)
2016年は、パンクが最終的かつ決定的に死んだ年として音楽界の歴史に残るだろう。そしてクレア・ビショップ女史(Claire Bishop)のエッセーから丸ごと抜き取られた一つのシーンのように、パンクの死因はあの曖昧で「文化」と呼ばれている概念が行動師範のツールとして、政治的に用いられたことになる。
パンクの女王ヴィヴィアン・ウェストウッドと、セックスピストルズの仕掛け人マルコム・マクラーレンの息子、ジョセフ・コール(Joseph Corré)氏が昨日、驚くようなニュースを告げた。なんと約500万ポンド(約8億円)相当と見積もられている自らのパンク関連の記念品全部を燃やしてしまう、というのだ。
今年の11月26日は、セックス・ピストルズのアルバム「勝手にしやがれ!!(Never Mind the Bollocks, Here's the Sex Pistols)」からのシングル「アナーキー・イン・ザ・UK」が発売されてから40周年の記念日であるが、コール氏はその日にロンドンのカムデン(訳注:ロンドンの中でもパンク文化の中心的であった場所)でコレクションの焚き火をすることを予定している。
かつては秘蔵品であったパンク関連のコレクションが儀式的な猛火に包まれるところを見物したい人は、誰でも参加して欲しいとコール氏は呼びかけている。
「ヴィヴィアン・ウェストウッドとマルコム・マクラーレンの息子、ビジネスマンで活動家のジョセフ・コール氏」
(画像 YouTubeより)
昨日公開されたプレスリリースによれば、高級下着を揃えたAgent Provocateur社の所有者で、かつあの有名な母親と同様に政治・環境の活動家であるコール氏が、驚くような発表をしたということである。これは、洒落として女王エリザベス2世が2016年は「パンクの年」として宣告したことに対する反応であった。
英国映画協会(BFI)や大英図書館、デザイン・ミュージアム、現代博物館(ICA)、 ロンドン博物館、フォトグラファーズ・ギャラリーだけでなく、さらにラフ・トレード(独立系レコード・レーベル)やラウンドハウス(訳注:カムデンのライブハウス)などの文化的機関は、「パンク・ロンドン」が宝くじ基金から£99,000(約1,600万円)の助成金を受け取った後、パンクの40周年という名の下に一連のイベントを起こしているが、コール氏はこの動きに対する不満を表明している。
コール氏自身、「自己満足という疫病」として受け止めているものに関する警告を、人々に向けて発している。
しかしコール氏自身の血統や、企業家精神、広報活動における見解などから、彼の行動がどれだけ「パンク」なのかという疑問を投げかけている報道もいくつか見受けられる。
パンクは死んだ。それとも、パンクは永久に?
(翻訳終了)
*****
【関連記事】
★
★ヨーロッパでの激しすぎるデモのまとめより引用
「9月11日付けのニュースでは、フラッキング(シェールガス採掘)に反対する抗議活動として、オックスフォードシャーにあるデイビッド・キャメロンの私邸を、装甲車に乗ったデザイナーのヴィヴィアン・ウェストウッドさんが攻めるという場面も報じられていました」
私が初めてイギリスに来た際、友人が最初に連れて行ってくれたのがカムデンでした。当時はまだ、独立系アーティストなどがユニークなものを売っていたり、テーマ毎の古着屋さんなどがあり、いろんな「人種」が混在していて、それはもうわくわくするような場所でした。
しかしここ数年は、中国系のショップが、確かにその辺のチェーン店にはなさそうなものばかりですが、大量生産された同じものばかりを複数の店舗で販売していて、しかもどこのお店もつながっているような感じで、ちょっとおもしろみが薄れたなと思います。大規模な改装も終わり、小奇麗になりすぎですし。
それでも主流派以外の、様々なジャンルのものがあるのでやっぱりある程度はおもしろいですが。
最近ではよく、過激派アナーキストらがカムデン周辺でデモ系レイブ、あるいはレイブ系デモを開催していてそっちは盛り上がっているようです。
また今、どういうわけかイギリスの政治の世界に大きくて不可解な動きがたくさんあって、おもしろいです。
Crass - Punk Is Dead
Vivienne Westwood's Son Will Burn His $7 Million Punk Collection To Spite the Queen
3月16日https://news.artnet.com/people/punk-memorabilia-to-burn-450458?utm_source=fark&utm_medium=website&utm_content=link より翻訳
2011年1月20日、ローマ市内にあるフレンチ・アカデミー本部ヴィラ・メディチで開催された「ユーロパンク(Europunk)」展示会のオープニングにて、イギリスのバンド、セックス・ピストルズのポスターを眺める訪問客 (画像:Andreas Solaro/AFP/Getty Images)
2016年は、パンクが最終的かつ決定的に死んだ年として音楽界の歴史に残るだろう。そしてクレア・ビショップ女史(Claire Bishop)のエッセーから丸ごと抜き取られた一つのシーンのように、パンクの死因はあの曖昧で「文化」と呼ばれている概念が行動師範のツールとして、政治的に用いられたことになる。
パンクの女王ヴィヴィアン・ウェストウッドと、セックスピストルズの仕掛け人マルコム・マクラーレンの息子、ジョセフ・コール(Joseph Corré)氏が昨日、驚くようなニュースを告げた。なんと約500万ポンド(約8億円)相当と見積もられている自らのパンク関連の記念品全部を燃やしてしまう、というのだ。
今年の11月26日は、セックス・ピストルズのアルバム「勝手にしやがれ!!(Never Mind the Bollocks, Here's the Sex Pistols)」からのシングル「アナーキー・イン・ザ・UK」が発売されてから40周年の記念日であるが、コール氏はその日にロンドンのカムデン(訳注:ロンドンの中でもパンク文化の中心的であった場所)でコレクションの焚き火をすることを予定している。
かつては秘蔵品であったパンク関連のコレクションが儀式的な猛火に包まれるところを見物したい人は、誰でも参加して欲しいとコール氏は呼びかけている。
「ヴィヴィアン・ウェストウッドとマルコム・マクラーレンの息子、ビジネスマンで活動家のジョセフ・コール氏」
(画像 YouTubeより)
昨日公開されたプレスリリースによれば、高級下着を揃えたAgent Provocateur社の所有者で、かつあの有名な母親と同様に政治・環境の活動家であるコール氏が、驚くような発表をしたということである。これは、洒落として女王エリザベス2世が2016年は「パンクの年」として宣告したことに対する反応であった。
コール氏:「女王がパンクの40周辺記念にfucking賛成するなんて、何かが徹底的に間違っているというのはわかりきったことだ」
英国映画協会(BFI)や大英図書館、デザイン・ミュージアム、現代博物館(ICA)、 ロンドン博物館、フォトグラファーズ・ギャラリーだけでなく、さらにラフ・トレード(独立系レコード・レーベル)やラウンドハウス(訳注:カムデンのライブハウス)などの文化的機関は、「パンク・ロンドン」が宝くじ基金から£99,000(約1,600万円)の助成金を受け取った後、パンクの40周年という名の下に一連のイベントを起こしているが、コール氏はこの動きに対する不満を表明している。
コール氏:「女王がパンクの年として2016年を祝福するなんて、俺が聞いた中でもこんな恐ろしいことはないね」
「オルタナやパンク文化がメインストリームから評価されるって、ことだろ。パンクは変化を求める運動というより、fucking博物館の展示品か記念すべきもののようになってしまったんだよ」
「オルタナやパンク文化がメインストリームから評価されるって、ことだろ。パンクは変化を求める運動というより、fucking博物館の展示品か記念すべきもののようになってしまったんだよ」
コール氏自身、「自己満足という疫病」として受け止めているものに関する警告を、人々に向けて発している。
「イギリスの一般人の間に、全面的な沈滞感が定着してきている。人々は無感覚になっている。そしてその無感覚さから沈滞感が生まれているんだ。
人々は、自分には意見を言う声を失ったように感じている。
一番危ないのは、皆が信じているもののために闘うことを止めたことだ。追求するのを諦めたんだよ。
もう一度、このクソみたいなもの全部を爆発させる必要がある」
人々は、自分には意見を言う声を失ったように感じている。
一番危ないのは、皆が信じているもののために闘うことを止めたことだ。追求するのを諦めたんだよ。
もう一度、このクソみたいなもの全部を爆発させる必要がある」
しかしコール氏自身の血統や、企業家精神、広報活動における見解などから、彼の行動がどれだけ「パンク」なのかという疑問を投げかけている報道もいくつか見受けられる。
パンクは死んだ。それとも、パンクは永久に?
(翻訳終了)
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★ヨーロッパでの激しすぎるデモのまとめより引用
「9月11日付けのニュースでは、フラッキング(シェールガス採掘)に反対する抗議活動として、オックスフォードシャーにあるデイビッド・キャメロンの私邸を、装甲車に乗ったデザイナーのヴィヴィアン・ウェストウッドさんが攻めるという場面も報じられていました」
私が初めてイギリスに来た際、友人が最初に連れて行ってくれたのがカムデンでした。当時はまだ、独立系アーティストなどがユニークなものを売っていたり、テーマ毎の古着屋さんなどがあり、いろんな「人種」が混在していて、それはもうわくわくするような場所でした。
しかしここ数年は、中国系のショップが、確かにその辺のチェーン店にはなさそうなものばかりですが、大量生産された同じものばかりを複数の店舗で販売していて、しかもどこのお店もつながっているような感じで、ちょっとおもしろみが薄れたなと思います。大規模な改装も終わり、小奇麗になりすぎですし。
それでも主流派以外の、様々なジャンルのものがあるのでやっぱりある程度はおもしろいですが。
最近ではよく、過激派アナーキストらがカムデン周辺でデモ系レイブ、あるいはレイブ系デモを開催していてそっちは盛り上がっているようです。
また今、どういうわけかイギリスの政治の世界に大きくて不可解な動きがたくさんあって、おもしろいです。
Crass - Punk Is Dead