前回は、
半月板損傷の定義や原因について話をしていきました。
靱帯損傷と内容は似ていますが、
微妙な違いがあったと思います。
今回は半月板損傷の症状や検査方法について
紹介していきますが、
これも靭帯損傷と似ている項目があります。
正しい判断ができるように、
要点を覚えていただけたらと思います(^_^)
〜半月板損傷の症状〜
半月板損傷の症状は、
急性期と慢性期の症状に大きく分けられます。
急性期
一般に急性期症状は、
受傷から3週間程度の間に起こる症状です。
①.疼痛
外側・内側どちらの半月板を損傷しても、
膝の屈伸運動や荷重時に痛みがあります。
日常生活では、歩行時や階段昇降、
イスからの立ち上がり動作などで
支障が出ることが多いようです。
痛みは半月板の損傷部位に出現し、
圧痛や運動痛がメインになりますが、
程度によっては、
安静状態で痛みが出ることも珍しくありません。
痛いと膝が気になりますが、
必要以上に触るのは止めましょう。
★関節の運動制限
膝の痛みと同時期に、
屈伸運動時に引っかかり感(キャッチング)が出現し、
重症の場合では
屈伸ができないロッキング現象が起こります。
また、屈伸時にクリック音という、
パソコンのマウスをクリックしたような音が
鳴ることもあります。
この状態では痛みが強く、歩行障害が発生します。
※ロッキングが起こるメカニズム
慢性期
急性を過ぎると、
半月板損傷の痛みは(運動制限や痛み)落ち着きますが、
関節炎症状がメインになります。
慢性化症状が出やすいケースとしては、
初期に正しい治療を行わないことが挙げられます。
★関節炎症状
関節に炎症が起こることで、
膝関節に水腫(水が溜まる)や
血腫(血液が溜まる)が出現します。
膝に液体が溜まることで膝周辺が腫れて、
痛みや運動制限にも繋がります。
症状を放置すると・・・
痛みは治まってきますが、半月板は損傷したままです。
そのため、靭帯や軟骨など、
半月板以外の部分に障害を生じることがあります。
①.変形性膝関節症
損傷した半月板が大腿骨や脛骨を傷つけるため、
骨を変形させる変形性膝関節症の原因となります。
特に影響を受けやすいのは、中高年(40代)以降です。
②.大腿四頭筋の萎縮
患側を無識にかばうようになるため、
大腿四頭筋の萎縮が起こります。
その影響により、
他の筋肉にも影響が出ることが考えられます。
〜半月板損傷の診断〜
①.徒手検査
膝関節にストレスを加えて、
緩みの程度を健側と比較します。
・マックマレーテスト
・圧迫アプレーテスト
これらの徒手検査で異常を見つけることが可能ですが、
受傷直後は痛みが強いことがほとんどです。
そのため、むやみに動かさずに
専門家による検査を受けるようにしましょう。
②.MRI
半月板はレントゲンに写らないため、
診断はMRI検査で行います。
しかし、半月板は内部に存在するため、
MRI検査だけではハッキリしない場合もあります。
その場合、
関節鏡検査で細かく半月板や軟骨などの状態を判断し、
診断を確定します。
※半月板損傷の形
剥離損傷:半月板の付着部から剥がれるように損傷する
縦断裂:縦方向に断裂・重症ではバケツ柄状に離解する
横断裂:横方向に断裂
水平断裂:水平方向に断裂
parrot Beak断裂:横断裂+縦断裂・くちばし状に断裂
靱帯損傷と違って、
内側・外側の損傷別に特殊な症状はありません。
しかし、
重症であるケースが潜んでいるということは同じです。
早期に正しい判断をして、
早くからリハビリに取りかかることが第一だと考えます。
リハビリは靱帯損傷と似ているため、
半月板の話はここで終わりにします。
関連記事:膝靱帯損傷〜リハビリ概要〜
次回からは、新しいテーマでブログ更新していきます(^^)/
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