膝靱帯損傷の総まとめとして、
リハビリの流れを説明していきます。
関連記事:膝靱帯損傷のリハビリ〜概要編〜
概要では、
保存療法と手術療法について簡単触れてみました。
では、どのように
リハビリを計画していくのが正解なのでしょうか?
今回は保存療法・手術療法どちらにも
共通する流れで話を進めていきます。
★術後初期/保存療法開始直後
目的:早期から痛みのない範囲で可動域訓練を行う
→筋力低下を最小限に抑える
①.松葉杖による歩行
まずは平面などの障害の少ない場所で、
足に負担をかけないように歩行を開始します。
平面で安定して歩けるようになってきたら、
屋外での歩行や階段昇降などの、
日常生活動作に切り替えていきます。
患側に体重をかけると痛みが出たり、
症状が悪化する可能性が高いため、
床に軽く触れる程度に足を着けて歩きます。
場合によっては、
装具と松葉杖を組み合わせて訓練することもあります。
②.可動域訓練
痛みがあるからといって関節を動かさないと、
より動きが悪くなっていきます。
そのため、
早い段階から少しずつ可動域訓練を開始していきます。
他動運動(他人に動かしてもらう)から始めて、
自動運動(自分で動かす)、
道具を使った軽い負荷訓練と、
徐々に強度を上げていきます。
メインとなる筋肉は、大腿四頭筋です。
※他動運動
自動運動
負荷運動
③.痛みの緩和
リハビリ後、体調によってはリハビリをしていなくても
痛みが出ることがあります。
そのため、アイシングによる痛みや腫れの緩和、
マッサージによる筋緊張の緩和を積極的に行っていきます。
関連記事:アイシングの使い分け
★術後3〜4週間
目的:体重をかけたトレーニングの開始・不良動作の修正
この時期になると、ある程度安定して動けるようになり、
痛みが落ち着いてくると思われます。
この状態になったら、
少しずつ負荷の強度を上げながら
自重トレーニングを開始していきます。
トレーニングは必ず「痛みがない状態」で行い、
痛みが出たらすぐに中止して症状の悪化を防ぎます。
※トレーニング例
※不良動作の修正
・膝の向きを整えるコンディショニング
リセットコンディショニング↓
アクティブコンディショニング↓
・重心安定のコンディショニング
リセットコンディショニング↓
アクティブコンディショニング↓
★術後2〜3ヶ月
目的:高負荷トレーニングを行う
自重トレーニングやコンディショニングで
体が使えるようになってきたら、
より強度を上げたリハビリを行います。
もちろん、この時期になっても、
自重トレーニングやコンディショニングは
ベースとして取り入れ、より良い状態を維持していきます。
※トレーニング例
★術後3ヶ月以降
目的:競技復帰に向けたリハビリ
この段階まで回復してきたら、
いよいよ競技復帰に向けたリハビリが始まります。
まずは軽いランニングから開始し、
動きやコンディションを確認しながら、
ジャンプ動作やダッシュなどを取り入れます。
強度は体の状態によって大きく変わるため、
「痛みが出ないこと」を第一に
リハビリの内容を決めていきます。
今回紹介したのは一般的な流れのため、
実際のリハビリは一人ひとりで異なります。
そのため、専門的なアドバイザーの計画を基に取り組み、
焦らずに競技復帰をしていきましょう。
次回からは半月板損傷をテーマに
ブログを更新する予定ですが、
リハビリの内容などはほとんど同じです。
ですので、理論的な部分を紹介していきたいと思います。
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