栄養素の話⑦です。
今回は「ビタミン」についてです。
世の中には、ビタミン○○が生活にも多く潜んでいます。
ビタミンは種類が多いため、
目的を知っておくと食材選びで迷うことが少なくなります。
内容もボリューミーになるため、
このブログではビタミンの作用を中心に
話をしていきます(^_^)
ビタミンの働き
ビタミンは生命の代謝に深く関わり、
健康に生きていくためには必要不可欠な微量な栄養素です。
多くのビタミンは、
糖質・脂質・たんぱく質の代謝をスムーズにする、
言い換えると潤滑油のような働きをします。
ビタミン特有の作用に「抗酸化作用」があり、
老化や生活習慣病の原因となる
活性酸素を除去する作用があります。
ビタミンは体内でほとんど産生できないため、
食品から摂取しなければなりません。
ビタミンには脂溶性と水様性の2種類がある
ビタミンは全部で13種類あり、
水様性と脂溶性の二つに分類できます。
種 類 |
特 徴 |
脂溶性 |
細胞膜などに存在する 細胞の安定化や機能に関与する 油と一緒に摂取すると吸収率が高まる 体内で蓄積する →欠乏症だけでなく過剰症がある |
水様性 |
細胞の構成成分を助ける 汗や尿と一緒に排出される →体内で蓄積できない →欠乏症のみ |
★脂溶性と水様性どちらも、
適量を毎日摂取することが大切です。
他の栄養素の働きを助け、血管や皮膚の健康を保つ
ビタミンの主な役割は、
他の栄養素の代謝・吸収を高めることです。
カラダを正常に機能させ、
健康を維持するために利用されるため、
以下のような作用があります。
・血管を丈夫にする
・肌にハリや潤いをもたらす
・活性酸素から体を守る
不足すると様々な欠乏症を招くため、
意識して摂取することが大切です。
関連記事:
ビタミンの種類による役割の違い
ランナーが意識したいビタミンB1
糖質の代謝を助けるため、
運動でのエネルギー代謝が高まると必要量が増えます。
ビタミンB1が不足することで、
エネルギー燃焼の効率が悪くなり、
疲れやすくなったりガス欠の原因になります。
特に、甘味の過食や過度の飲酒は、
ビタミンB1の消費が増えるため注意が必要です。
【豊富な食材】
◆一緒に摂りたい栄養素&摂り方
ビタミンB1+ナイアシン |
★糖質の代謝を高めて筋肉痛を予防する ナイアシンは糖質・脂質・たんぱく質の代謝に欠かせない 水溶性ビタミンです。 ビタミンB1と一緒に摂ることで糖代謝が高まり、 効率良くエネルギーを生み出せます。 また、乳酸などの疲労物質が筋肉に溜まりにくくなるため、筋肉痛の予防にも効果があります。 【豊富な食材】レバー・カツオ・マグロ・アーモンドなど |
ビタミンB1+アリシン |
★ビタミンB1の働きを高めて疲れにくい体へ アリシンはにんにくなどの臭いの素で、 硫黄化合物の一種です。 ビタミンB1の吸収率を高め、 糖代謝を促進し、疲労回復へ導きます。 スタミナが付くため、 夏バテの予防・回復などに効果的です。 【豊富な食材】にんにく・ネギ・タマネギ・ニラなど →細かく刻んだりすりつぶすと活発に働く |
調理や食事の一工夫
①.野菜はぬかみそに漬けてビタミンB1を増やす
キュウリや大根、ナスなどの野菜をぬかみそ漬けにすると、ぬかみそに含まれるビタミンB1が野菜に吸収されます。
その結果、ビタミンB1の含有量が約7倍まで増加します。
更に、胃腸の働きを助ける乳酸菌も増加するため、
便秘や下痢の予防・改善にも繋がります。
②.加熱に弱いため調理は短時間で済ませる
水様性かつ加熱で溶けやすいため、
調理による損失が大きくなりやすいです。
加熱は短時間で済ませ、
煮汁やゆで汁も捨てずに調理に使いましょう。
また、水道水に含まれる塩素はビタミンB1を減らすため、炊飯はミネラルウォーターを使用しましょう。
ランナーが意識したいビタミンB2
糖質・脂質・たんぱく質の代謝を助け、
特に脂質の代謝に深く関与します。
ゆっくりなペースで走るときは脂質がエネルギー源として
使われるため、ビタミンB2の消費量も同時に増えます。
【豊富な食材】
◆一緒に摂りたい栄養素&摂り方
ビタミンB2+ビタミンC |
★ビタミンB2の働きが高まりカラダの成長を助ける ビタミンCはビタミンB2の成長促進作用を助けたり、 脂質代謝の効率を上げて、 エネルギーを生み出しやすくします。 ビタミンCは加熱すると失われるため、 ビタミンB2の豊富な肉料理や魚料理にレモンを絞ったり、サラダの付け合わせにして 生のまま摂取するのがオススメです。 【豊富な食材】赤ピーマン・ブロッコリー ジャガイモ・レモンなど |
ビタミンB2+ビタミンB6 |
★肌の再生力を上げて傷ついた肌の補修をする ビタミンB6は、 たんぱく質を代謝するために必要不可欠なビタミンです。 肌の新陳代謝を促進するため、 細胞の再生を助けるビタミンB2と合わせることで、 ランニングによる紫外線などで傷ついた肌を再生します。 【豊富な食材】カツオ・マグロ・にんにく・バナナなど |
調理や食事の一工夫
①.ビタミンB2を含む食品で脂肪分を抑える
肉や魚の脂肪分が気になるときは、
一緒にビタミンB2を含む食品を摂りましょう。
ビタミンB2には脂質の代謝を促す作用があるため、
余分な体脂肪をつきにくくし、肥満予防になります。
②.加熱調理可能だが煮汁やゆで汁ごと摂る
ビタミンB2は熱に強いですが、
水溶性ビタミンのため煮汁やゆで汁に流れてしまいます。
調理する際には、
スープや鍋物にしてビタミンB2を逃がさないように
注意しましょう。
また、牛乳やチーズなどの乳製品や納豆なら、
そのまま食べられるため損失なく摂取できます。
ランナーが意識したいビタミンC
腱や靱帯などの結合組織の成分である、
「コラーゲン」の合成に関与するため、
ケガの予防に欠かせないビタミンです。
それ以外にも、ストレスの緩和や免疫力の向上など、
日々のコンディションにも深く関わります。
鉄の吸収を高めたり、抗酸化作用などがあるため、
ランナーには欠かせないビタミンです。
【豊富な食材】
◆一緒に摂りたい栄養素&摂り方
ビタミンC+ビタミンE |
★抗酸化力がアップし活性酸素を除去してくれる ビタミンEには強い抗酸化作用があり、 ランニングによる活性酸素の害から細胞を守ってくれます。 ビタミンCと合わせることで抗酸化作用が高まり、 体内で過剰になった活性酸素を除去する効果が 一段とアップします。 ビタミンEは脂溶性のため、 肉や魚などの脂肪分を含む食品と合わせたり、 油を使った調理がオススメです。 【豊富な食材】かぼちゃ・赤ピーマン モロヘイヤ・アーモンドなど |
ビタミンC+たんぱく質 |
★コラーゲンをつくりケガに強いカラダへ コラーゲンは、骨や皮膚などの結合組織を構成している たんぱく質の一種です。 骨や関節の強化、痛みの解消、 病気やケガからの回復を促進する 大切な役割を担っています。 特にランナーは、コラーゲンを多く含む筋肉や腱などを 多く使うため、強化やケアのためにビタミンCは大切です。 鶏の手羽先やカレイなどと合わせるのがオススメです。 【豊富な食材】肉類・魚介類・大豆製品・卵など |
調理や食事の一工夫
①.できるだけ生で摂取を
ビタミンCは熱に弱いため、
野菜や果物は生のまま摂るのがベストです。
特に果物はビタミンCが多く、効率良く摂取できます。
また、
ジャガイモやサツマイモはデンプンに覆われているため、
加熱しても壊れにくいのが特徴です。
旬のものを選ぼう
ビタミンの中でも特に、
水溶性ビタミンは空気や熱に弱いため、
収穫後、時間が経つにつれて
栄養素がどんどん逃げていきます。
また、食材を加熱調理し料理を行う過程でも、
栄養素の損失は大きくなってしまいます。
食材を選ぶときは、
できるだけ近郊で採れた新鮮な食材を選び、
早めに食べましょう。
ビタミンが多い食材の旬の時期
このようにビタミンは、
ビタミンそのものの作用も多くありますが、
他の栄養素の効果を強くする効果もあります。
食材もたんぱく質や炭水化物の様に、
メイン級の食材は多くありません。
そのため、調理の付け合わせなどで
効果を高めることも容易にできると思います。
また、サプリメントや栄養補助食品などで摂取が簡単です。
ですから、
最終手段としてこれらを活用するのも一つの手です。
次回はビタミンの種類について触れていきます。
第8回:ビタミンの種類による役割の違い
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