今回からは「肉離れ」に着目して書いていきます。

肉離れも捻挫同様、

スポーツ疾患の中でも目にするケースが多いものです。

捻挫と同じように、定義や原因から話をしていき、

セルフケアまでご紹介してみたいと思います。

 

Q.肉離れとは?

肉離れの正式名称は「筋挫傷」と言い、

スポーツ中に発生する筋膜や筋繊維の損傷を表します。

筋肉が裂けたり破れたりすることを

「筋断裂」と言いますが、

範囲が部分的なものを肉離れとして扱います。

ざっくり言うと、

「自らの筋力あるいは介達外力(外から加わった力)に

よって、筋が過伸張された筋損傷」が筋挫傷・肉離れです。

 

肉離れを起こした瞬間に、

「ブチッ」

と断裂音がするという話を聞いたことがありませんか?

運動をする時、

伸張された筋肉は収縮すると関節運動をします。

※例:足を地面につく時→腓腹筋の収縮による足首の底屈

それと同時に、

収縮した筋肉は正反対の方向に引き伸ばされます。

言い方を変えると、

縮まった筋肉急激な過伸張ストレス

かかる状態になります。

その際、強靱な筋繊維に大きなストレスがかかり、

一部分が断裂します。

これが肉離れのメカニズムです。

 

好発部位として挙げられるのが、以下の筋肉です。

ハムストリングス

好発スポーツ:陸上競技全般・アメリカンフットボール

       バレーボール・バスケットボール・野球

ハムストリングの肉離れが最も多く

受傷機転によって分類されることがあります。

①.スプリントタイプ

  最大速度での走動作であるスプリント動作における受傷

  →強い筋収縮による断裂

②.ストレッチングタイプ

  過剰な股関節屈曲・膝関節伸展により生じる受傷

  →過度な伸展による断裂

関連記事:ハムストリングスの役割

 

下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋・アキレス腱)

好発スポーツ:陸上競技長距離・サッカー・バドミントン

       野球・バレーボール・バスケットボール

★テニスではサーブ・レシーブ時に好発するため、

 テニスレッグとも言われます

関連記事:腓腹筋の役割

     ヒラメ筋の役割

 

大腿四頭筋

好発スポーツ:サッカー・バレーボール・バスケットボール

関連記事:大腿四頭筋の役割

 

股関節内転筋

好発スポーツ:サッカー・ラグビー

関連記事:内転筋の役割

 

〜肉離れの分類〜

肉離れの程度を判断する基準は、筋腱の損傷程度です。

症状や超音波エコー検査、MRI画像によって判断でき、

以下の重症度に分けられます。

Ⅰ型(軽症):出血型

 腱・筋膜に損傷が無く、筋肉内に出血を認める

Ⅱ型(中等症):筋腱移行部損傷型

 筋腱移行部の損傷を認めるが、

 完全断裂・付着部の裂離を認めない

Ⅲ型(重症):筋腱付着部損傷型

 筋腱の短縮を伴う腱の完全断裂または付着部断裂

 

★下腿三頭筋の診断

診断には超音波エコー検査が有効です。

自動的ストレッチが指標になります。

Ⅰ型:歩行可能・ストレッチができる

Ⅱ型:歩行困難・血腫ができる

   膝を曲げていればストレッチができる

Ⅲ型:歩行困難・血腫ができる・つま先立ちができない

   膝を曲げてもストレッチできない

 

★ハムストリングスの診断

診断にはMRI画像検査が有効で、

ストレッチして痛みがある場合は検査を勧めます。

仰向けでの他動的ストレッチ角度が指標になります。

Ⅰ型:ストレッチができる・力を入れると痛みがある

   足の挙上が70°以上できる

Ⅱ型:ストレッチをすると痛い

   足の挙上が30°〜70°の範囲でできる

Ⅲ型:ストレッチできない・足の挙上が30°以下

 

★大腿四頭筋の診断

診断にはMRI画像検査が有効で、

ストレッチして痛みがある場合は検査を勧めます。

うつ伏せでの他動的ストレッチ角度が指標になります。

Ⅰ型:ストレッチができる・力を入れると痛みがある

   膝の屈曲が90℃以上できる

Ⅱ型:ストレッチをすると痛い

   膝の屈曲が45°〜90°の範囲でできる

Ⅲ型:ストレッチできない・膝の屈曲が45°以下

 

Q.肉離れの原因とは?

肉離れが発生するケースの大半は運動中です。

ではなぜ、運動中に肉離れが起きるのでしょうか?

①.筋肉の問題

運動中の過度な伸張急激な収縮が引き金となります。

危険因子となるのが、運動に必要な筋肉量や適正な柔軟性

バランスなどの偏りなどです。

これらが積み重なると、

本来できるパフォーマンスができなくなり、

筋肉に負担がかかります。

つまり・・・

筋肉の異常によって正しい筋肉の動きができない

肉離れに繋がります。

 

②.関節運動の問題

運動をする上で大切なのは、
正しい方向に身体が動くことです。

例えば、

アライメントが歪んだ状態では間違った動きをします。

アライメントの歪みがあると言うことは、

関節の歪みを意味します。

つまり・・・

関節の歪みは筋肉の捻れを生み出すため、

間違った動きを誘発することに繋がります。

※例:膝が捻れた状態でのハムストリングスの収縮の違い↓

その結果、上記に示した筋肉の異常に繋がり、

肉離れを引き起こします。

 

③.コンディション不良

コンディションを決める要素は2種類あり、

運動前と運動後に分かれます。

運動前:ウォーミングアップ不足・前日の疲れ

    天候が悪い(寒い・雨など)など

運動後:オーバートレーニング・疲労の蓄積

    クールダウン不足など

これらの要因が一つだけでは、

肉離れを起こす原因とはなりにくいです

要因が重なることで筋肉や関節、

パフォーマンスに影響を及ぼし、繋がる可能性があります。

 

ここまで、肉離れの定義・原因について書いてみました。

では、どうすれば予防できるのか?

   肉離れに有効なリハビリは?

次回は症状やリハビリについて書いてみたいと思います。

 

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