受験もひと段落しました。
受験生だった人は、今ゆったりとした時間を過ごし、新しいステージに期待と不安を巡らせているのではないでしょうか。ともあれ、お疲れ様でした。
さて、今回はもはや定番となった「先行型カリキュラム」について、お話ししたいと思います。
先行型カリキュラムは、受験で勝率を上げる方法です。
大学受験であれば、高2までにすべての勉強を終わらせ、3年生は実践トレーニング(学校別のアウトプット強化)で得点力を上げる。
多くの予備校・学校(特に、中高一貫)で取り入れられております。
もちろん、私たちもそうです。
ただ、MEDSに関しては、東大専門塾(指定校制)よりも、若干スピードを遅めております。
かつては、中1で中3内容終了でしたが、中2で中学の内容を終わらせております。
先行型カリキュラムは、和田秀樹の受験論の根本にもかかわらずです。
それはなぜか。
スピードについて来られない生徒もいるからです。
それは、中学受験でそれ相当の学校に通っている生徒ですら。
実際、御三家のワンランク下の某男子校では、中学で放逐となってしまう人は20名。
女子の御三家でも、高校受験し外に出てしまう。
こんな現実もあるのです。
シラバス通りできる生徒はいいのですが、そうでない生徒にとってみれば、あまり得るものがなく進んでしまう。結果、浪人や望みの学校にいけないというこにとになってしまいます。
この現状を踏まえ、スピードを維持しつつも、基礎をきちんと定着させることを主眼に置き、カリキュラムを作成しております。
もちろん、できる生徒はほかの授業(担任制)で、集団授業担当の先生による個別フォローでどんどん伸ばしていきます。
ただ、多くの生徒が、確かな学力を身に付けるためには、ただ早くやればいいというものではないと思います。
要は、学習する子供の力を踏まえた先行型カリキュラムが必要ではないか、と考えております。
電車の時間に間に合わないからと言って、まだ小さい子供に”急げ”といっても、仕方がない。
けがをして、調子が今一つの状態で、筋トレをさせても不毛。
そんな感じです。
主役は子供。甘やかすことはしませんが、子どもをしっかり見守りつつ、適切な処置を打っていくことが必要だと思います。
ところで、私のお世話になっている数学の先生がおります。
数学の秋田洋和先生。「こわれた数学を治す」をテーマに、先行型カリキュラムへの盲信に警鐘鳴らしております
単に効率を追い求めるだけでなく、プレーヤーである子供がきちんと勉強できるかどうかが肝要ではないでしょうか。