国会が始まって、第3の矢についての期待と論戦が激しい

第3の矢といっても、国土強靭化、東京オリンピックのように建設業界を喜ばせるものしかない旧態依然のものでは、確かに第三の矢というべきでない気がする

そこで、大幅な規制緩和で産業を活性化するなどと言っているようだ

私が連想するのは、脳死移植の解禁だ

これによって、日本の移植医療は飛躍的に進むように言われ、移植をまつ患者さんも過度といえるような期待をした

でも、結果的には、移植医療は進歩しなかった

症例数も少ないため、日本の移植医がアメリカよりうまいようにも思えない

その代わり、脳死移植が禁止されるまで、日本の人工心臓は世界最先端で、もっとも長い時間動くものだったが、それ以降の進歩が止まっている

規制があったほうが、日本はそのクリアのために、頑張るようで、ホンダ車がアメリカで、急激に人気が出たのも、マスキー法を最初にクリアしたからだった

問題発見能力は乏しいが、問題解決能力の高い日本人には、規制緩和や自由な条件で、何かを生み出せというより、規制がある条件で、ベストを尽くさせるほうがうまくいくようだ

少なくとも、規制が撤廃されるからと言って、新たな産業が勃興するわけではない

規制のせいで、十分伸び切れなかった会社が、多少は伸びるかもしれないが、そういうところはそう多くないだろう

逆に規制緩和で、日本の産業が海外の産業の草刈り場になることだってあり得る

第三の矢の正体というものを早く知りたいものだ