2010-05-07 16:55:51

法人税の「実効」税率

テーマ:徒然記
相変わらず、喧嘩腰のメッセージが続いている。とくに、2ちぇんねる的な言説はやめようという提起を紹介してからよけいにひどくなった。

常識的に考えて、不愉快なメッセージを送られても、無視するか、あるいは自分のブログで、それに悪意をもって応えるだけで、私の意見を変えることはできないし、ほかの著者に同じことをしても同じことになるだけだろう。

こういう人は時間の無駄ということを考えないのだろうか?

たまたま時間の無駄を割り切れない人の本を作っていたので、こういう人が社会の成功者なのかを聞いてみたくなった。私に言わせると、時間の無駄を考えられない人が社会の成功者になれるとは思えない。しかし、もしかすると、ものすごいデイトレーダーの人だったり、すごいソフトの開発者なのに、こうやって批判メールを送っているかもしれない。

私は相手が成功者であろうが、そうでなかろうが、それによって態度を変えるつもりはないが(映画のスポンサーになってくれる人にだったら土下座でもするが)、私は時間の無駄が平気でいられる人が成功者になれると思えないので、その仮説が正しいかどうか知りたいだけである。もちろん、わざわざ返事はいらないが、お前の仮説は間違っているということなら話は素直に聞きたい。

さて、本日は読売で大胆な景気回復のための提言が出ていた。

私としては、まったく納得のいかないものだ。

日本の法人税が高いから企業が競争力がないとか、財政のバランスシートが大切だとか、コンクリートも大切とか耳触りのいいことを言っているが、財政のバランスシートを大切にしながら、コンクリートに金を遣い、法人税を下げるのなら、消費税のこれまでの想定以上の大増税をやるか、個人にはものすごい累進をやるかしかなくなる。

後者とはとても思えない書きぶり(競争力至上主義)だから、おそらくは消費税の大増税とセットということなのだろうが、これで内需がよけい減ることはないのだろうか?

前にも述べたように法人税というのは、利益に対する課税である。逆に言えば赤字法人にはかからない。法人税を安くすると競争力がつくというが、利益の出ていない会社には恩恵はない。強いところがよけいに強くなるだけだ。

法人税が安くなると技術レベルが上がるようなことが書いてあったが、それなら研究開発費を経費として認めるほうがよほど技術レベルがあがる。

要するに研究開発費を使った会社のほうが税金が安くなり、使わない会社のほうが高い税金ということになるからだ。研究開発費を経費と認める際に、いまのような制限がついているまま法人税を減税した場合は、株主が短期の利益を狙う場合は、開発費を使わずに株主に還元せよというだろう。長期保有の株主は開発費に使った方が将来のためというかもしれないが、もちあいの解消で、長期安定株主があまりいなくなった今、法人税の減税が開発費に回るかは疑問だ。

もちろん、労働分配率だって下がるだろう。利益が税金にもっていかれなくて残るなら、人件費は安くしたくなる。経営者なら当然のことだ。利益を出すと高い税金を取られるから利益を出すのがばかばかしくなって、労働者にたくさん還元されてきたのが日本の歴史だ。

ついでにいうと、法人税の実効税率というのがくせものだ。

確かにヨーロッパの法人税は安く、アメリカでは高い(といっても日本並だが)が、これはヨーロッパの会社の社会保険料負担が高いという事実が無視されている。実効税率という点では、こういう社会保障料負担も考えると、ヨーロッパの法人税率が本当に安いと言えるかが疑問だ。

それ以上に、「実効」税率というのが、税務署の判断でいくらでも変わってしまう。

たとえば、売上100億円、利益10億円の会社が、経費を10億円否認されれば、利益が20億円になるから、法人税が3割下がっても、税金は4割増えることになる。

このように日本の税務署は、法人税が下がるたびに、経費否認を続け、税収を変わらないように調整してきた。もちろん安定した経営など望むらくもない。

ここでも中小企業と大企業に待遇の差がある。

実は、資本金1億円未満の会社は、税務調査を所轄の税務署がやるのに、1億円以上になると国税の直轄になって、公認会計士を雇わなければいけない代わりに、税務調査でうるさいことをいわれることがぐっと減るらしい。私にも、早く資本金を増やした方がいいよと進言してくれる人が何人もいる。

要するに税務調査も大企業優遇なのだ。

税務署の体質が変わらない限り、法人税を下げても、中小企業の実質の税額は変わらないだろう。そして、中小企業が経費を使わなくなるから、地元の景気はさらに悪くなる。

やはり読売は全国紙の顔をしているが、東京の新聞なのである。

地方の人は、地元紙を読むほうが、自らのためになるだろう。

しかし、地方の人ほど(とくに地元に野球のチームのない田舎の人ほど)、巨人ファンが多くて、読売に洗脳されるのが悲しい。

いいね!した人  |  リブログ(0)

和田秀樹さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba芸能人・有名人ブログ

芸能ブログニュース

    ブログをはじめる

    たくさんの芸能人・有名人が
    書いているAmebaブログを
    無料で簡単にはじめることができます。

    公式トップブロガーへ応募

    多くの方にご紹介したいブログを
    執筆する方を「公式トップブロガー」
    として認定しております。

    芸能人・有名人ブログを開設

    Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
    ご希望される著名人の方/事務所様を
    随時募集しております。

    Ameba芸能人・有名人ブログ 健全運営のための取り組み
    芸能ブログニュース