土曜日に、みんなの党青年局のACTION11(アクションいちいち)で、栃木県塩谷町の放射性指定廃棄物の最終処分場候補地を視察し、住民の方々と意見交換しました。

ACTION11は、東日本大震災の月命日の11日前後に被災地や原発事故の影響を受けている地域を訪問する活動で、単なる視察で終わらせるのではなく、必ず改善活動につなげていくというものです。

原発事故による放射性指定廃棄物については各県処理が閣議決定されており、宮城県では3か所が候補地となり、栃木県でも塩谷町が候補地に...
なっています。この後、千葉、茨城、群馬でも同様の候補地選定が行われることになっています。

宮城県についてはすでに現地3か所を見ていますが、地すべり地帯であったり急峻な山の上であったり自衛隊の演習場の真横であるなど、いずれも不適地であると言えます。
なぜそういった場所が候補地として選ばれたかというと、集落や水源からの距離、観光客の来訪数などをポイント制にし、それを単純に積み上げたからです。

この選び方だと、自然豊かな山奥の国有地が選ばれることになるとともに、自衛隊の演習地があることや近くに火山があることなどは、そもそもポイントに入れられていないので、どうみても適切でない場所が候補地として選ばれてしまうのです。

栃木県の塩谷町も、背後にある山が活火山であったり、近くには環境省の名水百選である尚仁沢湧水(しょうじんざわゆうすい)があったり、隣接地は林野庁指定のレクリエーションの森でとても自然豊かであるなど、なぜここに作るのかという疑問しか生じない場所でした。
しかも、現地は傾斜地で湿地帯。民主党政権時代の候補地選定では地下水の水位が高く影響が懸念される場所であることから不適地とされた所ですが、今回はその点がポイントに入れられてないため選ばれてしまったものです。
しかもすぐ隣は川です。伏流水も多いとみられ、例えコンクリートで密閉型の施設を作っても地下水の流入によりどのような影響を受けるかは全く分かりません。

現地を訪問し明らかな疑問を感じた後、地域の集会所で住民の方々と意見交換をしました。住民の方々は、なぜ自然豊かな地元が候補地となるのか、なぜ全県の指定廃棄物を受け入れなくてはならないのか、疑問だらけで反対だという意見ばかりでした。
東京電力が排出者責任を果たし、東電が自社で確保した土地で一括処理をすべきという意見も多く出ました。

私もまさにその通りであると思います。このまま各県処理をするのは各地域にとって酷であるといえます。密閉するので大丈夫だという国の説明も100%や絶対という事は無いからです。

やはり東京電力の責任のもと場所を確保し、一括処理をする方法を改めて考えなくてはなりません。国も現在のような対立的関与ではなく調整的に関与し納得いく形にしなければ将来に禍根を残します。
この臨時国会で各県処理の閣議決定のもとになった特措法の改正案を議員立法として提出していきます。