我が家のテリング ~中2編~ | 環の会 -Motherly Network-      育ての親と養子として育った子どもたちからの声

環の会 -Motherly Network-      育ての親と養子として育った子どもたちからの声

環の会で子どもを迎えた家族からの声をご紹介します。
※子どもの名前はすべて仮名です。




 

中学2年生の翠(みどり)です。今回、何を書けばいいのか迷いましたが、思春期真っただ中の今感じていることを正直に書いてみます。 

私には年子の弟がいて、両親は私たちに、物心がつく前からテリングをしてくれていました。
私には大好きな絵本があり、毎晩「これ読んで」と頼んでいました。その本には私と同じ養子縁組の子が出てきます。主人公の女の子の両親が、その子に会うのが待ち遠しかったこと、初めて会った時のことなどが書かれた実話絵本です。
読み聞かせのたびに「二人に会う前は、待ち遠しすぎて電話が鳴るたびに受話器に走っていたんだよ」と、母が体験談を重ねて話してくれるのが大好きでした。
そんなテリングのおかげで、幼稚園の頃も小学生の頃も、私は親が二人いることに抵抗感はなく、逆にその特別感が好きで友だちに自慢していました。 

中学生になって、産みの母や自分のことを色々考えるようになり、たくさんの疑問が浮かんできて、ネガティブになることがあります。そのたびに、答えを知りたくなります。考えることは悪いことではないし、考えることは自分の人生を豊かにすることだと思っています。
ですが考えると辛く、苦しくなってしまうことはたくさんあります。そんな時は、産みの母が命を懸けて私のことを産み、素敵な育ての親に出会わせてくれて、今も私の幸せを願ってくれているという事実が私を元気づけてくれます。 

もうすぐ私は、産みの母が私を産んだ歳になります。この歳で子どもを産む決断をした母のことを、私はとても誇りに思っています。 

我が家では絵本や産みの母からの手紙、写真、母子手帳、環の会の説明会など、すべてがテリングです。
子どもは大きくなるにつれて「なんで産みの母は私に会ってくれないんだろう?」「なんで手紙の返事をくれないんだろう?」「なんで環の会に預けたんだろう?」と疑問が出てきて悩むこともあると思います。
そんな時は、無理に前向きな声掛けをしようと必死にならなくても大丈夫です。その答えは産みの親にしか分からないからです。ただ寄り添うことが一番いい時もあることを、覚えていてほしいです。

 

 

◆育て親さんからのコメント◆ 

久しぶりに一冊目の母子手帳を開いて一緒に見たり、絵本の好きなページを聞いたりして、14歳の娘とよい時間を過ごせました。忙しさを理由に、娘の気持ちをゆっくり聞く時間を持てていなかったことにも気付くことができました。この機会に感謝しています。