第49回 環の会シンポジウムが開催されました | 環の会 -Motherly Network-      育ての親と養子として育った子どもたちからの声

環の会 -Motherly Network-      育ての親と養子として育った子どもたちからの声

環の会で子どもを迎えた家族からの声をご紹介します。
※子どもの名前はすべて仮名です。

2022年3月21日、第49回環の会シンポジウムが昨年同様、オンラインで開催されました。
環の会の家族とこれから子どもを迎える予定のご夫婦、支援者の方々などが参加しました。


今回は今までのシンポジウムと違い、環の会で迎えられた養子の当事者である「Youthの会」の皆さんに協力してもらい、養子として育った方々の生の声を聞くことができる座談会でした。

説明会では、Youthの皆さんに交流タイムで各グループに入ってもらい、育て親や参加ご夫婦からの質問に答えてもらうことはありますが、この座談会は進行もYouthメンバーが行うということでした。
子どもたちだけで話しているところを聞く機会はあまりないので、楽しみにしていました。
3つのトークテーマを中心に座談会は進みました。
グループディスカッションがない代わりに、座談会中にLINEやZOOMのチャット機能を使ってシンポジストのYouthメンバーに質問をすることができる参加型座談会。
「テリングをすること」「血縁関係がなくても普通の家族のように」「縁組による家族の形が当たり前、普通のことになるように」など、子どもたちがどう思っていたのか、また、どう思っているのか、ということを聞くことができました。
育て親が一生懸命に考えて、悩んでいることが、子どもたちはそこまで深く考えたことがなかったり、親子喧嘩をしたり。
話を聞いていて、「難しく考えすぎていたのかな。きょうだいでも反応は違う、大切なことは子ども一人一人と向き合うことだ」と改めて気づかされました。
縁組により迎えられたことや産みの親がいることなど、事実として違う点はあるものの、親子の関わりに何も違いはないように感じました。
子どもによって反応やその時の言動は違うのですが、環の会の家庭で育った子どもの先輩方の意見はとても貴重でした。
もやもやと漠然としていた部分が、少し明確になってきたように感じました。子どもの言動の真意を知るヒントになるかもしれないので、心に留めておき、いざというときに落ち着いて行動できるようにしようと思います。
育て親では伝えられないことがあるので、今回のようなYouthの皆さんにしかできないことをこれからも発信して、縁組により子どもを迎えた親子が当たり前の社会を一緒に目指していけたらと思います。


座談会の会場に集まったYouthの会のメンバーとシンポジウム担当の育て親さん家族


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