多重債務者とは自己の返済能力を超えて複数の業者から借金をしている債務者を言う。
関連用語としてサラ金パニックなる語があるが、これには2つの波がある。
第一次サラ金パニックは、90年代後半に発生した。
多重債務者が続発し、苛酷な取立てによる債務者の自殺、夜逃げ、家庭崩壊など、悲惨な出来事が続いて社会問題化し、これが1983年のサラ金規制法の誕生を促した。
第二波は1990年代に生じた。
バブル経済崩壊後、経済不況が長期化し、「不況型」、「生活苦型」を中心とする多重債務者や自己破産申立者が急増し、これが自殺、一家心中、夜逃げ、犯罪などに結びつき、2003年のヤミ金融規制法を成立せしめた。
日本クレジットカウンセリング協会(JCCA)
によると、自己破産申立件数(全国べ一ス)は、1990年代に入って急増し、と初めて5万件の大台を突破、翌年には10万件に迫り、2002年には22万4000件を記録した。