誠に申し訳ありません🙇

こちらの記事内容ですが『第2世代』に関して、前期型・後期型との区分としましたが、少々小難しい区分になってしまっております🙇

つきましては、あらためました次の記事

2024年5/13『2DX再々々考&最終結論』

もご参照いただけると幸甚ですm(_ _)m

第2世代をスッキリ分けました!

(ここまで2024年5/14挿入記載しました!)



〈アリスタメッキ製2DX世代簡易区別〉

【第1世代】米国製/極少量
両テンプル共に「B&L RAY BAN U.S.A.51/4」刻印有り
強化ガラスレンズ前マーク一切無し
ブロンズライトモダン
【第2世代】米国製/少量/以降強化ガラス
右テンプルのみに「B&L RAY BAN U.S.A.51/4」刻印有り
(※注意1※)BL砂打ち有り
(※注意2※)モダンカラーブロンズライト前期型/エボニー(黒)後期型
※注意1※
レンズ12時上部位置砂打ち前期型
レンズ3時9時位置砂打ち後期型
※注意2※
右テンプルフレーム部分刻印前期型
プラスチックモダン部分打刻後期型
※注意3※
前期型で稀に砂打ち無しレンズ有るが素人には強化ガラス前のオリジナルレンズか否かの識別困難!(販売後にレンズ交換の可能性大)
※注意4※
一部後期型に白文字レンズロゴ有り
※憶測※
後期型から型番 L0245 発番開始
【第3世代】日本製1970年代半ば以降製品
白文字レンズロゴ+BL砂打ち
左テンプル刻印「Olympian Ⅱ DX」
右テンプル刻印『B&L RAY-BAN』で「U.S.A.」の文字無し刻印が特徴的で一目瞭然!
【第4世代】米国製1980年代以降製品
金文字レンズロゴ+BL砂打ち
刻印は印字?
【第5世代】痛リア・ル糞ティカ社中国製
1999年レイバンブランド売却後に痛リア・ル糞ティカ社から中国製品で販売される
(個人的にまったく興味ナシ)
掲載画像はすべてこの第1世代メッキ2DX
(ただし最後だけは金張りモデルとの並列)

第1世代アリスタメッキモデル2DX
サイズ60□16 レンズ縦幅40mm 

1960年代末1ドルが360円で大卒初任給が約4万円の頃、1つ80ドルから90ドルもするレイバンは、舶来品と呼ばれ高級品の上にさらに関税までかかる超高級品でした。

当時の金価格は安価で、米国B&L社はセルフレームのウェイファーラーが1950年代に全米で爆発的人気を博し、レイバン製品の販路拡大を進めていました。

 1965年米国で最初の「OLYMPIAN」が発売開始となり映画イージー・ライダーでピーター・フォンダ氏が着用、1967年頃に日本国内で発売開始となる最初期オリンピアンは1/2/3が同時発売で、各モデルにはスタンダード(メタル+セル)とデラックス(フルメタル)の2タイプがそれぞれにありました。

この時、最初に日本国内に入荷したオリンピアン1/2/3各DXは、12K厚金張りモデルでしたが、その高額さゆえ店舗に並ぶことは稀有であり、カタログを見ての注文販売だったと推測します。当時実物を見た人は極一握り日本国内に出回ることなど皆無、目にする機会すらなかったでしょう。

 超高級品のレイバン製品は、日本国内で話題になっても売れず、当時オイルショック目前で物価は急上昇中インフレ状態! 高騰する「金」素材の見直しを推進していた米国B&L本社は、1960年代末に合金フレーム表面に電気メッキ処理を施し被膜塗装するアリスタメッキ技術開発に成功します。 

開発直後アリスタメッキモデル第1世代オリンピアン1/2/3各DXモデルが日本国内へ入荷しますが、この時すでに12K厚金張りモデル各DXモデルは廃盤、1968年カタログ上ではメッキモデルになっていました!

1970年頃ついに米国B&L本社は、日本国内販売戦略立て直しのため、すべてのB&L社製品を一時的に日本国内から撤収しました! 

再び日本国内にB&L社レイバン製品が並ぶのは、1973年のオイルショック以降で、その時陳列されたレイバン製品に金張りモデルは無く、メタルフレームはすべてアリスタメッキ製品で、庶民的な金額の販売価格になり、高額金張り商品は完全に姿を消しました! 

再入荷したメッキ第2世代オリンピアンは1/2DXのみの入荷で、残念ながら3DXの姿は無いのですが、日本国内ではこのメッキ第2世代1/2DXがやがて大人気となるのです。

3DXの存在は完全に忘れ去られ、多くの人々の記憶には、この時点で最初から1/2DXしか存在していなかった、との誤った認識になったのではないかと推測します。

なぜ3DXの再入荷がなかったのか?

たぶん、米国ではサイズ的に小さい3DXは「女性/子供用」の扱いで1/2DXほど売れず不人気で早々と廃盤になったと推測します。 実際当方が米国サイトで3DXを入手した際、女性/子供用での出品でした。さらに後年3DXはなぜかデザイン変更、その姿形をガラリと変え、初期オーバル3DXは、完全に人々の記憶から忘れ去られ『幻』となったと確信します。

さて、再び販売された第2世代1/2DXは、右テンプル刻印のみ(刻印は第1世代とまったく同じ)左テンプルに刻印はありません!その理由は、メッキとなり金製品としての証は不要ゆえ合理的作業削減理由からです。(ある意味手抜きですが、この第2世代時にかなりのコスト削減作業効率化が推進されます) 

ただし、強化ガラス開発後で両レンズには「BL砂打ち」が入り(最初砂打ちの位置も数も規定が無く、後年珍品扱いされるもの有り)少し後から右レンズに白文字ロゴマークが入るようになりました。

当時ファッション最先端のレイバン人気から模造品も多数あり「これぞ本物!」と言わんばかりに強化ガラス砂打ち+レンズロゴで登場した第2世代1/2DXに爆発的人気の火がつきます!

当時の日本国内は、矢沢永吉さん人気から、在庫があればあるだけ売れる爆発的人気の第2世代1/2DXでしたが、既に米国では生産中止でしたので日本国内の在庫が無くなります!

 その対策として、B&L社日本法人では、2DX(1DXは日本人の顔には大き過ぎる)のみを日本国内の工場で製造することにしますが、米国本社からのライセンス供与はありませんでした!

この時の国産2DXは第3世代に該当しますが、輸入第2世代品とは違い強化ガラスレンズ開発後の製品なので、すべて右レンズに白文字ロゴマークと3時9時の定位置にBL砂打ち、左右各テンプルに次の刻印があります。

左テンプル刻印・・・「Olympian Ⅱ DX」
右テンプル刻印・・・『B&L RAY-BAN』

この右テンプル刻印に『U.S.A.』の文字が無いのは、米国製品として認められなかったためにほかなりません!

ライセンス供与は得られなくても製造は許可されました。しかし、砂打ちとレンズロゴの技術に乏しく、当時の日本の工場では製造出来ず、レンズだけは何とか米国本国からの提供を受けることが叶い販売するにいたります。 

皆さんが1番見慣れた、馴染みのあるこの第3世代2DXは、米国製ではなく国産品です。ある意味日本製限定販売品なので、世界的にはレアだし、40年以上も前の立派なビンテージだと思います。(日本国内に大量に出回った品ですが、現行痛リア・ル糞ティカ社中国製なんぞよりはるかに上質で秀逸ですよ)

ちなみにヨーロッパ輸出仕様現地製造品の刻印には「U.S.A.」の後に「LIC」の文字が付き、それがライセンス供与の証なのです。

そうさせなかったのは、Yellow Monkeyと日本を見下していたのでしょうか。

余談になりますが・・・
時々この第3世代国産2DXで、レンズ交換されたためレンズロゴも砂打ちも無いのをイイことに、1960年代製と大嘘イカサマ説明する偽物ならぬ嘘物を見かけます!

たぶん、冒頭の世代簡易区別の第2世代※注意3※部分の誤認というか、それを錯覚して利用した、いい加減なイカサマ説明でしょうか?(笑)

同様に第2世代※注意4※部分に該当しますが、少しでも古く見せるため、レンズロゴを消す輩までいます!

この第3世代国産2DXは、テンプル刻印が特殊ゆえ絶対に見分けがつきます!製造販売時からレンズロゴも砂打ちも必ずありますので、皆さん騙されないようにしてくださいね!

1960年代製アリスタメッキモデルは、シーラカンス級幻のレアな逸品ですが、区別可能なのはオリンピアンだけで、アビエイターやキャラバンの1960年代製品は、フレーム刻印からは判別不能です!それは、メッキになってからずっと同じ刻印ですから製造時期の識別判別は無理なのです!

唯一、強化ガラス前のオリジナルガラスレンズであれば妥当と言えると思いますが、その識別は一部の熟練したプロでないと無理です!熟練したプロは強化ガラス前のオリジナルガラスレンズか否かは識別出来ますよ。

ただ、当時のオリジナルレンズのままという個体は、かなり大切に保管保存されていないと困難です。理由は当時のガラスレンズは、とても欠けやすく割れやすかったからです。

さらに余談ですが・・・(笑)
『B&L RAY-BAN U.S.A.51/4』の「51/4」という数字はテンプルの長さのインチ表示、1DX「43/4」3DX「5」になります。 

ブリッジ幅は次の通り(カタログ数値)
1DX18mm、2DX16mm、3DX18mm

おっと、話を戻します!
第1世代2DXは、左テンプル刻印がしっかりとあり、その刻印文字は逆さまにひっくり返ってはおらず(AOなどに見られる右テンプルの流用手抜きではなく)3枚目画像の通り左テンプル専用に打たれているのです!そんな丁寧なイイ仕事が、当時の世界最高峰の製品と評された由縁でもあるのです。 

わずかな期間しか製造されなかった厚金張りモデル2DXも珍しいのですが、それよりもさらに製造期間が短く、はるかに製造数も少ないメッキ第1世代2DXは、本国米国でも滅多にお目にかかる機会は無いので購入しました(笑)
金張りモデルとまったく同じ寸法の造りですが、その違いは、金製品表示部分の刻印文字の有無だけです。 

金張りモデルは、芯になる金属フレームに厚く金が巻かれているイメージです。金なので100年経ってもサビません!(ただし、ネジと丁番金具は金製品ではないのでサビるし劣化します)

 一方、アリスタメッキは、合金フレームの表面にミクロンμ単位の被膜塗装です。見た目にはわかりませんが、ミクロンμ単位の穴があり、そこから侵入した水分によりサビます!フレーム表面のサビだけでなく、メッキ塗膜の内側からサビが膨張して表面塗膜が破壊されてしまうのは、そのためです!

 1970年以降、アリスタメッキで製造販売されてきたレイバンですが、技術進歩とともにその被膜塗装は薄くなっていきます。使用後に汗や皮脂汚れを拭い洗浄メンテナンスを怠るとすぐにサビるし、少しの衝撃で被膜塗装が簡単に剥げてしまい、そこからサビます! ミクロンμ単位の薄いメッキ被膜は、廉価な割に見栄えはよいのですが、金張りのような耐性は望めません。

ですが、メッキ第1世代2DXは、幾重にも被膜が塗布されていたのか、ご覧の通り半世紀の時を経た今なおピカピカと輝いておりますので、第1世代メッキだけは別物かもしれませんね!