安保法制に関して、法律を学んだ者として伝えたいことがあります。
今回の法制に関して違憲論があり、それに基づいて反対を唱えていますが、違憲であるから全てが駄目という理屈はないと思います。
例えば、法律用語にはありませんが「正当防衛」と一般的に言われる行為
殺人は犯罪ですが、殺人が罪に問われないケースがあり、その代表例が俗に言う「正当防衛」、正確には「緊急避難」と呼ばれる行為です。
私個人の違憲として、自衛隊の存在は違憲であるが、国防という国民の生命、財産を守る行為においては「緊急避難」と同様に法律に反していたとしても、それ以上に守らなければならないモノがあり、国家運営という高度な政治性を持つ酷寒の行為には司法が介入しないという「行為統治論」と相まって、違法性が阻却(違法性を問わない)ということなのだと思います。
まして、「徴兵制の復活」とか「戦争法案」というような非現実的な仮説のもとでの報道は、デマに近いモノだと言わざる得ないでしょう。
少なくとも、「戦争が出来る」と「戦争をする」のは、盗みは出来るけど盗みはしないという、行為の前に理性を置くかどうかの問題であって、盗みが出来るというのは、盗みを実際に行うのとは別物であることは一目瞭然であります。
ここでいう理性とは、安倍政権だけでの問題ではなく、今後政権を担う政治家が、平和維持による国民の生命、財産の保護を主目的として必要な要件を満たすかどうか検討した上で判断するという前提が存在しており、安倍政権が即座にこの法案を行使するかのような反論も場違いなものであり、感情では無く理屈で制限をかけている理性は、時の権力者が一人の判断では出来ない制度であるということを理解するべきでしょう。
そして最重要なのは、「統治行為論」でいう高度な政治性を持つ国家の行為の中には、平和維持のための外交戦略が含まれ、この法制は外交戦略の重要なカードであるということです。
既に、欧米各国から評価され、中国と韓国という日本と領土問題抱える国から非難されるという現実が、欧米先進国が味方であり、中国や韓国の暴挙に対してブレーキをかけるという構図が現れているではありませんか。
マスコミは、ことさらアメリカのせいだと吹聴していますが、湾岸戦争以降、アメリカ以外の欧州各国からも非難の声が上がっており、その中で少しでも非難を緩和するためにPKO法案などを個別に成立さえ対応してきたが、それも効果が薄くなっているというよりは、日本は終わってから来るというような指摘も出ている現状を国連のHPなどを確認すれば、ある程度把握できるはずです。
その現状に、マスコミと民主党政権は目をつぶり、過去の自民党政権も対応を怠ってきた結果が、外国における国家が関与しての事業セールスの不調につながり日本の経済を減速させてきたことを理解すべきでしょう。
もちろん、暴走するような政権が発足すれば、理性が意味を失う場合があるかも知れません。
しかし、その政権を誕生させるかどうかは、国民が決められるのですから、マスコミに乗せられず冷静な判断が下せれば、抑制できるでしょう。
日本は軍事政権でも独裁国家でもない、紛れもなく民主主義国家です。
安倍政権を独裁政権だと言うのなら、選挙で選ばれたことも否定することになりますし、今後も選挙を行うこと無く世襲で続けていくことになるはずですが、現実に、そんなことは100%あり得ないのは、現実の法制度を見れば明らかです。
そして政治は、安保法制だけでは無いでしょ?
財政、経済、教育、老若男女が関わる多くのことが、どのように動いているのかを見極めるべきです。
「郵政民営化」や「事業仕分け」の時のように、一点の論点だけで生み出される政権は危ういモノであり、それこそ国民の生命、財産を脅かすモノであることを自覚しましょう。