第10節 札幌戦 大﨑淳矢が輝くとき | 我らが徳島ヴォルティスと共に

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現在好調な札幌を相手に乗り込んだアウェイ札幌戦。

 

やはり前節と変わらずアンカーを置く布陣。大﨑に代わり内田がスタメンに顔を揃えた。内田のスピードに期待しての起用だったのだろう。3バックにアンカーを置く布陣では内田、広瀬はサイドでの起用となるだろう。試合終了間際に内田をシャドーへ置くことはあるが、内田、広瀬ともに一瞬のスピードよりも、スピードに乗ってからの働きの方が断然魅力的だ。後ろから駆け上がり、トップスピードで仕掛けることが出来るのは大きな武器だ。一瞬のスピードで勝負するポジションよりも良い思う。広瀬はここ数試合で格段に守備が良くなった。去年の守備が悲惨すぎただけに、このところの成長ぶりは目を見張るモノがある。個人的には現段階での評価は内田よりも広瀬の方が高い。

 


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左サイドでの起用となると、大﨑だけではなく木村、内田、佐々木一輝、アレックスとタイプの違う選手が揃っている。この試合、途中交代で入ったカジ(キョンジュン)も本来はサイドハーフの選手だ。カジもゴール前で競り合うよりもクロスを上げる方が得意な選手でもある。

 

 

 

この札幌戦で今までに無かった戦術が見られた。以前からココで何度も何度も書いている、大﨑淳矢をシャドーかFWで使えという話だ。後半77分、木村に代えて大﨑が入った。大﨑のポジションは渡と2シャドーの左だ。入ってすぐに大﨑が良いプレーを見せる。大﨑の良さは一瞬の動きのスピード感と、中央で自分のエリアを作るセンスだ。だがそれはサイドハーフというポジションでは活かされない。広島時代からFWとして活躍してきた。広島ユースで10番を着け、トップチームに昇格したというのはそのポジションでの評価があったからだ。攻撃力を期待されての徳島移籍。ただ2014年、J1での厳しい戦いをサイドで起用される事で守備への意識が強くなった。守備が巧くなった事で本人も守備への意識が強くなりすぎている。だがこの試合、大﨑をシャドーに入れてから徳島の攻撃は格段に良くなったように見えた。1点ビハインドの状況という事はあっても、流れが大きく変化したのは見てわかった。

 

 

石井からのパスを受けるポジションにを取りながら周りを確認
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石井から前線へ

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跳ね返りを胸でトラップ
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そのまま躊躇せずにシュート
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ボールは枠を捉え、キーパーが弾くもCKを獲得する
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やはり中央からはゴールを狙える仕事ができる選手だ。本来のポジションでもっと見たい。だが、攻撃面だけをとってみればまだしっくりこない。理由はこの時の布陣にある。先に書いたようにカジは1トップのFWタイプでは無い。渡のシャドーも悪くは無いが、2トップの一角を担うタイプの選手だ。この試合での木村はいまひとつ、らしさが見れなかったが、木村と大﨑の2シャドーに佐藤の1トップが見てみたい。高さがありポストも出来る。身体を張ってキープできる大型のFWが1トップに欲しい。山崎も山形戦の2ゴールでブレイクするかと思ったが、なかなかゴールが生まれない。その理由は完全に守備重視の戦術が足を引っ張っているというところだろうが。ただ、ポストという点では山崎よりも佐藤が上かと思うのが理由だ。山崎はこの試合でもチャンスでミスをしていた。巧く落として内田に渡っていればという場面があった。ただ、身体の強さという点では山崎は良い。ポストという事を考えれば長谷川悠も捨てがたい。

 

アンカーなど置かなくても、カルリーニョスが入れば問題ない。3バックに岩尾とカルリーニョスの2ボランチで守備は問題ない。攻撃もボランチからの大きな展開で両サイドを走らせる事ができる。ボランチから試合を組み立てるなら井澤も入れたいところだ。サイドからの早いクロスに大型の1トップが合わせる。そこにキレの良いシャドーが絡む。サイドには広瀬、内田、カジ、一輝、アレックスと速い選手が揃っている。シャドーには大﨑、木村、渡、前川とタイプの違う選手がいて面白い。ボランチにも岩尾、カルリーニョス、濱田、井澤とそれぞれタイプが違いサイドやシャドーに誰を起用するかで組み合わせることが出来る。なぜ勝てないのかが全くわからない。3バック、1トップ2シャドー。これが個人的には一番良いと思うのだが。まあ、勝手な個人的な意見なのは大前提としてだけれども。

 

もうひとつ、試してもらいたいのはトップ下にアレックスを置く布陣だ。サイドバックの印象が強いが、アレが一番活きるのは攻撃面だ。まだ福岡時代のことを言うのかと言われそうだが、1シーズンに26得点をマークするほどの攻撃センスを持っている。本人も熱望しているポジションだ。アレックスをどう使うのか。それが一番面白いポイントとなるのではないか。アレックスが試合をどう組み立てるのか。イメージするだけで面白い。ここ一番で頼りになる男、アレックスの復活はもう少しだ。

 

 

 

 

この試合でもそうだが、ここ数試合を見て思うのは守っていても勝てないと言うことだ。点を取らなければ勝てない。攻撃が無ければ得点は奪えない。今日の失点は相手が上手かったとは言え、守っていても失点した。だが極論を言えば2点取れば勝てたわけだ。それに今のチーム状況にはもう一つ大きな問題がある。

 

システム変更が多過ぎる。試合を重ねる毎に変わり、試合中にでも変更される。これでは選手も戸惑うだろう。見ている側でもよくわからなくなるくらいだ。いつまで模索するつもりなんだと苛立ちを覚える。つまり、このチームの戦術には

 

「核となるものが無い」

 

核になるものがあれば多少のシステム変更は選手も理解できるだろう。その核となるモノがアンカーを置くという事だったように感じていたが、そのアンカーさえ試合途中で変更する。この札幌戦でもそうだ。藤原の1アンカーを置く布陣で挑んだにも関わらず、藤原をカジに交代することで1アンカーをやめた。ゲームの終盤には橋内をゴール前に上げていた。3バックで挑んでみたり、試合途中に4バックに変えてみたり。連携もなにもあった物では無い。スカパーで徳島は選手の足元にボールを入れているとの解説があった。確かにそうだが、コロコロと変わるシステムの中で選手の動きを先読みする事が簡単にできるのだろうか。戦術にはしっかりとした自信と揺るぎない覚悟が無ければいけないと思う。そうでなければ実際にプレーする選手は戸惑い、プレーよりも戦術を頭で整理する方に気が回る。

 

何にせよ、札幌戦は勝ち点1は欲しかった。だが、この試合で何かが変わると期待したい。何も変わらなければ、このままシーズンが消化されていくだけのように思えてならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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