福島県郡山市へボランティアマッサージに行ってきました | ボランティアセラピスト・ネットワーク

ボランティアセラピスト・ネットワーク

2011年3月11日に発生した東日本大震災をきっかけに、
被災した方たちのからだと心のケアのために集まったセラピストたち。
現在、定期的に福島県いわき市、郡山市の仮設住宅でボランティアマッサージを行っています。

一年ぶりの投稿となりました。

4月3日に
福島県郡山市で生活を送っている
「浪江町」と「富岡町」の方たちに会いに行ってきました。

両町とも昨年春に避難解除を宣言しましたが一部の地域が帰れるだけで
まだまだ帰宅困難地域は広範囲に残っています。

現在、浪江町は17896人中、516人、
富岡町は15960人中、458人が帰町しているそうです。



午前は浪江町の方が集う
「コスモスふれあいセンター」へ。

こちらに伺う経緯は、
昨年いわき市の「なみえ交流館」にボランティアに行ったときにぜひ郡山にも!とお話があったのですが、すぐには行けず一年後にご連絡しましたら、私たちが来るのは「実はあきらめてました。。。」と言っていただき、いざ訪問することに。


定期的にフラダンスや手芸教室やウォーキングなど企画をしてみんなが集まれるようにしているそうです。
今回のマッサージもそのひとつ。

管理人さんが
「施術中、セラピストの方たちが『うんうん。そうなんですね~。』と話を聞いて下さってるのを見ていて、聞いてもらえるのが嬉しいのがわかりました。
7年経って、まだ避難者というのか?
と言われるかもしれないけれど、
みなさん、話を聞いてもらいたいんです。
心のケアが必要だなあと感じています。」
とおっしゃっていました。

二年ぶりにお会いしたと喜んでいた方もいたようです。

それぞれの生活場所に離れて暮らすと
やはり以前のようにはもう会わなくなる。
集会所のような施設の場は
離れ離れになったひとを結びつける憩いの場所。

こちらのセンターは今年でなくなる可能性が。。。
なにか新しい形でつくられたら良いですね。




短い滞在時間なのに
お昼ごはんの用意までしていただきました。
ありがとうございました!



浪江町はシャケが豊富に採れたそうです。
ゆるキャラ「うけどん」
かわいい~(*^^*)

・・・・・・・・・・



午後は「富岡町」の方が集う
おだがいさまセンターへ。

こちらにはまだ少し仮設が残っていて
来年の春には閉鎖するかもだそうです。

すぐ近くにあった川内村の仮設は更地になっていました。

「わたしの家があった地域はまだまだ除染しない地域になっているから、郡山市に引っ越してきました」

 「以前はハウス栽培か何かやってて、
いつもハサミ持っていたので手の筋肉が結構あった。今は何もしてないから、筋肉がすっかりなくなっちゃった。」

「人生初のマッサージ!
浜通りに比べ郡山の冬は寒い。
特に今年の郡山は避難してきたなかで一番寒かった。
今年は足が冷えて仕方なく、足首、膝、股関節に痛みが出て、春になっても歩くと痛みがあり散歩も出来ず狭い部屋にいると気力がなくなってしまう。
今回のマッサージを楽しみに待ってました。
施術後、軽くなって元気が出てきました!」

などなど
いろんなお話や嬉しいご感想ををいただきました。

気持ちをなるべく切り替えて楽しいことを見つけて前に進める方もいれば、
住んでる場所や環境が変わり
どうしていいか分からないまま時間が過ぎていくのかもしれません。

高齢者になればなるほど
出来なくなってくる事が増えていきますよね。

7年の間に避難先で家を買ったり
就職したり、子どもが進学したりと
町に戻って来ない、戻れない事情はさまざま。

浪江町も富岡町も
若い世代ほど戻らない傾向が強いようです。

「若い人が帰らないと町は発展しない」
両町の方から聞いた共通の言葉でした。



ボードにみんなで希望のメッセージを書きました。
ボランティアを始めて7年目の春。
これからもできることをやっていきます。


ご参加くださったセラピストのみなさん、
いつも温かい心を届けてくださり
ありがとうございました!!

お問い合わせ

volunteertherapist@gmail.com

滝口朋美