新入社員のみなさまへ 正しく謝る | 社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

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経営者やトップアスリートのスピーチコーチ、森裕喜子が日々のプライベートな出来事などを綴ります。(2021年8月よりプライベート版に改定)

今年度が始まりました。
昨日は雨の中での入学式も多かったようですが、
新たなスタートをされたみなさま、おめでとうございます。

新入社員の方に仕事でお会いする機会はほとんどないのですが、
何か伝えたいと思いました。

私が新入社員だったのはもう数十年も前。
時代がちがいますし、若気の至り(?)で破天荒な新人でしたから
立派なアドバイスなどできません。

ですが、
生きていく上で忘れてはいけないと思うことを、ひとつ書きます。

「自分の心に正しい言葉を使う」

会社や上司、社会的一般論によって「こうあるべき」という外圧を受けたときに
自分の言葉、信念や生き方を歪めないでほしいと思います。


謝ることを例にしてみます。

メールを出した際、ケアレスミスで一文字書き損じたとしましょう。
つい「申し訳ありません」と言ってしまいそうになりますが、
この場合は「失礼いたしました」で充分ではないでしょうか。

ですが、相手の名前を呼び間違えて不快な思いをさせてしまったら
言い訳の余地はありません。
文字通り「申し訳ございません」となるでしょう。

取り返しのつかない大きなトラブルを招いたならば、
「ご迷惑をおかけしました、大変申し訳ございませんでした。心より深くお詫び申し上げます」


まちがえやトラブルを起こしてしまったら素直に謝る。
これは当たり前ですが、
なんでも「申し訳ありません」と言えばよいのではありません。

また「すみません」と謝ることも同様ですが、
こちらはあまりにも日常的な言葉なので、ビジネスでの謝罪には不十分かと思います。
ちなみによく「すいません」と書いてるものをみかけますが、
文字で表す際には「すみません」になります。


言葉は、意味を考えて使う前に瞬時に口から出てしまうもの。
ですが、そもそも道具です。
道具は選んで使わなければ役に立ちません。
言葉は時と場合に合わせて慎重に選び、適切な方法で使うものだと思います。

選ぶことは考えること。
考えて使うからこそ言葉は心を表し、だから相手に伝わるのです。

よくあるパターンで安直に使うのではなく、
現状を踏まえ、落ち着いて自分に正しい言葉を発するようにしてほしいと思います。
もしかしたら上司は「お決まりの言葉を返さない、なんだその態度は?」と感じるかもしれません。
そうならないために、
間違えの原因と理由、そして間違えを繰り返さない対策と決意も話せばよいのです。


自分に正しい言葉を使う。
話すことは瞬間瞬間の決断。
小さな積み重ねが人生を大きく変えます。


みなさまの豊かな未来をお祈り申し上げます。

森 裕喜子