久し振りという暇もなく来週、奴が帰ってくる。 スケッチブックと香典を持って、自転車で旅に出た奴が。 世の中に飽きて、くだらない人間から遠ざかって、ちょっと退屈していた俺達に会いに来てくれる。 「どうよ!お前ら楽しんでいるかい?」 こんな感じで、変わらないでいるだろう。 そうしたら、またすぐに旅に出てしまうのだ。 こんなところにいる俺達を置いて。