が、農民から、
「ジャパニーズ・コーン(フィリピンのコーンは白くて甘くないんです)とエダマメのタネ、ブロッコリーが発芽しない」
との???なフィードバック。
みんな、眉間に皺を寄せて、あーでもない、こーでもない、と理屈をコネコネ。

「農民は本当にちゃんと播種したのか?」(神のみぞ知る。)
「この種苗会社大丈夫か?」(日本の大手種苗メーカーのフィリピン子会社ですから、信頼できるはず)
「こないだ有機農業の専門家は教えてくれなかったよね?」(そんなベーシックなことまで教えないよね。もっと高度なテクニックを教えてくれたんだもの。)
などなど。延々と続きます。
プロジェクト・マネージャーとしては、()内の言葉を心の中でつぶやきながら、
「じゃあ、私たちの役割と役割は?」
と質問せざるを得ませんでした。。。
しばしの沈黙の後、ぼそっと誰かが、
「やってみようか・・・」
とつぶやきました。そうと決まればあとは早い。

運転手さんたちは鉄製の柵を切って溶接してスタンドを作り、スタッフはすぐに種ともみ殻とコンポストを用意して、セルトレイも準備し、すべての「Japanese vegetables」のタネを播種実験。

水もまいて、

直射日光と鳥よけ&モイスチャーキープのために新聞紙も被せて。
オフィスの駐車場の一角が、わずか2日にして野菜の育苗場と化したのでした。
さあ、芽が出るかどうか???
しかしまあ、農民に配る前にやるべきでしたよね、と反省。
コミュニティ・ワーカー&有機野菜トレーダーという二つの顔を持つ我がスタッフ、そして彼等を纏める私。自分でちゃんと分かってないことは農民に指導できませんよね。いつまでも専門家任せじゃあダメじゃん、とまたまた反省。
「芽が出ない」という問題を、農民や専門家や種苗会社のせいにするのはカンタン。でもそれじゃあ、せっかく失敗から学ぶチャンスなのに自分のものにはならない。自分のものになってないことを他人(農民とか)にやってもらおうと期待しても、説得力もなければ、心から伝えることもきっとできないでしょう。
何ゴトも、「自分ゴト」に。シンプルなことですが、意外と難しい。。。