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産むという選択ができないまま
上の子たちを出産した産婦人科で受診。
約3年ぶりの受診だったため
問診票の記入からの始まりだった。
問診票には
出産・中絶・未定
３つの選択肢があった。
今まで出産という項目にしか
目につかなかったけど
未定という項目があることに
納得できた。
わたしは中絶を
覚悟していったはずなのに
無意識に「未定」に丸をつけていた。
名前を呼ばれるまでの待ち時間
視界に入る妊婦さんを見ながら
ザワザワとした気持ちだった。
尿をとって診察室に入り
先生からは
「通常妊娠で間違い無いです。」
そう言われ、
今まで当たり前のように聞いてきた
おめでとうございますの言葉はなかった。
それから、数年ぶりの内診。
やっぱり何度やっても慣れない。
検診の結果は、
妊娠4週と1日ということがわかり
心拍はまだ確認できない状態だった。
妊娠が確定した心境は
複雑だけど
思ってた週数よりも早くて
「まだ考える時間がある」
そう安心している自分がいた。
産めない、無理って思ってるのに
なぜか悩んでる自分がいた。
心の準備をしている時間なんてないのに、
安心してる自分が不思議でならなかった。
産婦人科では、
妊娠を継続される場合は
2週間後に受診してください。
もし今回諦める場合は
1週間以内に来てください。
と言われ、妊娠継続を前提とした
予約カードを渡された。
「では相談してきてくださいね。」
産婦人科の反応は
思ってたよりも
あっさりとした感じだった。
産婦人科を受診して
妊娠が確定して、
今までなにも感じなかった体のだるさや、
お腹がきゅうってなる痛みを敏感に感じるようになった。
上の子どもたちには、なぜか優しくできた。