三谷幸喜作・演出「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」を観ました。

 

三谷さんが、ミュージカルのメリー・ポピンズでバートを演じるカッキーを見て、「僕のシャーロックホームズだ!」と閃いて実現した作品!

 

内容としては、まだまだ人間としては未熟なシャーロックが、最初の事件「緋色の研究」に遭遇するまでの数時間が描かれています。

 

孤独なバートに惹かれたとのことで、カッキーファンとしてはどんな悲哀に満ちたシャーロックが観られるのか、期待一杯でした。

 

はじまってみたら、そこは三谷作品。

コメディでした!

気持ちよく大笑いした1幕。

笑うと言っても、「優しい」笑いです。

 

人と面と向かって接することは苦手なのに瞬時に発揮されるシャーロックの洞察力・・・・。

やがて、ボロボロになっていくシャーロック・・・・・。

寂しそうな、孤独なシャーロックが、それはもう素敵でした!!

 

2幕は、コメディだけではすませないビターな内容満載。

 

謎解きもあり、それまでに散りばめられたたくさんの伏線が見事に回収されていきます。

面白かったのは、気づかなかった伏線がたくさんあったこと!

次回の観劇で、しっかり確認しなくては!

 

緻密に計算された戯曲は文句なしに面白い!

 

パンフレットの表紙には「The Spare 」の文字のみ。

本作のテーマともいえる「Spare」。

 

「Spare」とは、「代わり」「もう一つの」という意味。

絶対的な存在である兄の「スペア」であることから逃れられない弟、シャーロックの悲哀。。。。。

その他にもさまざまなスペアの関係が描かれていましたが、妹である私も大いに共感しました。。。。。

 

すべての役者さんがキラキラ輝いていた!

よきよき作品!

 

パンフレットを読んで知ったのですが、セリフや舞台のセット(小物)にはシャーロキアンにはたまらない仕掛けがたくさんです!

 

舞台で謎解きをするときってサスペンスドラマよろしく、「あの時私は・・・・」てな感じで、いきなり断崖絶壁で告白が始まるみたいなことになりがちです。

それって説明ばかりで退屈してしまうことがありますが、本作はそんなことは全くなし!

 

スピード感あふれる謎解き、悲しみに打ちひしがれながら解き明かされる謎など、色々!

 

もう、見どころ満載でした!

 

佐藤二朗さんも、いつもの面白い二朗さんを封印し、今までに見たことのない表情を見せてくださいます!

 

ああ、三谷さん、ありがとうございます!

 

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