睦月の鼎談(乙) | 『高堂巓古 Officia Blog』
Sun, January 30, 2011

睦月の鼎談(乙)

テーマ:鼎談


『庭球四十八手』 草:そもそもカラダの中道 ってどこなんですかね?よく日本人は肚だって言いますけど、あれは屁みたいにつまらないと思うんです。やっぱり中道ってのは、真ん中からちょいズラしたところにあるべきでしょう?沢庵さんだと、どこかひとつに意識を置いている時点で野暮だねと言うかもしれませんが、カラダ意識をひとつ残して、あとは捨て去るという感覚は重要だとおもいます。



す:意識をどこに置くかでいいんだと思いますね。


草:意識ですか。真理ってのは、たぶん球なんですよ。吉田晋彩先生が昔、真理とは「すべてを捨て去ってひとつ残したもの」 っておっしゃっていたんですが、少しだけ意味がわかったような気がします。※6角がないと削りようがない。だから、 は真理なんだなと、カラダが最近納得しました(笑)。で、ひとつだけ球に角をつけるなら、どういうカラダ感覚に重きを置くかということなんだとおもいます。日野さんなら胸骨操作、宇城さんなら相手に入る感覚とかあるじゃないですか。※7そこのズラし方が個性ですよね。




す:肚=中道 は、前提条件に「カラダが既に存在する」であって、「ココロは後から付いてくる」という考えになっていますよね。でも、本当は逆なんだね。そもそも、「ココロ」しかなくて、「カラダは意識の中で存在するもの」なんだと思います。Smilingtennisでも Nextbodyでも、できる限りカラダに触れなかったのは、ココロで感じて、カラダに沁み込ませて欲しかったんですよ。※8カラダで覚えこませるのは、一番簡単なことだけれども、それでは潜在的な能力を引き出せない。その人を信じ、その人の感覚に委ねてみるんです。時間がかかる人もいれば、一瞬で感覚がつかめる人もいる。それは、その人が「どこに意識を置いているか」の違いだけなのではないでしょうか。



草:いつもヘラヘラしてるくせにズルいなあ(笑)。すまいるさんのすごいのはなんと言っても、眼のピント ですよね。視力検査の観点から言うと、眼悪いんでしょう?なのに、ピントをどんぴしゃりで合わせてくださるじゃないですか。眼が悪いのに、ピントがあう。テニスも本当に視えてないの?と思うときが多々あります。僕なんて、ワンデーアキュビューとったら、屁みたいな眼力ですし、宮下さんにいたっては、新幹線乗るとき、上眼遣いではいってきますからね。※9ピントも意識の置き処なのでしょうか。




『庭球四十八手』-photo.JPG す:これも、どこに意識を置くかだと思いますね。人間は眼で情報をキャッチします。でも、視える範囲しか認識できない。 や耳、肌の感触 を使えば、意外にも見えなかったところがうっすらと認識できるようになってきます。眼が悪い分、その他でカバーするしかないんですよ。それと一点に集中すると認識できる情報が限られてしまうから、出来る限り拡散して集中できることを心掛けていますね。拡散させれば、自然といろいろなものが視えてくるものなんですよ。だから、「俯瞰(ふかん)」 することがとっても大切なんだと思います。




宮:なるほど~。だから俯瞰が大事なんですね。私なんか上眼遣いで精一杯ですよ。たしかに自分自身の大失態に対してでさえも、これはネタに使えると判断すれば、番組プロデューサー的なもう一人の自分がその状況(Live)を引きのアングルで捉えることがあります。そうするとその場で同時進行しているさまざまな出来事、空気感をリアルに味わうことができますね。時にはこうしてカラダから離れてみることも楽しいかもしれませんね。



草:宮下さんは上眼遣いでも眼力ありますからね。斎藤一人さんの『眼力』に対抗して、宮下哲朗著、『上眼遣い』という本を出されてはいかがですか(笑)。ところで、眼力って一体なんなのでしょうか。僕のなかで眼力がすごかったと記憶にあるのは、利き眼が右でしたら、加納先生のお師匠さんをされています伊吹さん、利き眼が左でしたら、京都の中井さん ですかね。10さすがだなあと思って視ていました。その一方で、突き抜け過ぎてしまって、眼力に重きを置いてない方も見受けられます。禅の方々は、眼の左右なんか本当に眼中にない(笑)。眼は心の窓 といいますけど、何も考えていないような、すべてを見透かされているようなフワフワした眼です。そういえば、昔、すまいるさんが宮下さんを視ただけで、宮下さんの利き眼を変えてもてあそんでいましたけど、利き眼を短時間で変えられるってどんな感じなんですか。11思考パタンが変わりますよね?




『庭球四十八手』 宮:あれは衝撃でしたね~。見える世界がある意味真逆でしたから。左眼で見ている状態を知れたので、リラックスしたいときや俯瞰してみたいときなどに意図的に眼の使い方
(モード)を変えて遊ぶことができるようになりました。ゆるむ読み方なんかはまさにそれですね。楽しいですよ。プチゾーン状態 を自在に味わえるわけですから。今の仕事でも一人で勝手にマウスを左サイドに置き、薬指でクリックしたりなんかしちゃっています。誰も気付かないんですよね~。




草:左手の薬指でマウスをクリックされているのですか。完璧に変態ですね。それは誰も気づかないのではなくて、皆さん、視て視ぬフリをしているんですよ(笑)。



す:利き眼は変わりますよ。瞬間的だったら誰でも変わるんじゃないですかね。お箸 を左手でもって食事するのをSmilingtennisでもNextbodyでもやったけど、あれと同じこと。左手でお箸を使える人が「コツ」を教えてあげればいいんです。使ったこと無い人は、単に感覚がないだけなのです。利き眼が左の人が、利き眼が右の人の左眼をじっと見てピントを合わせます。利き眼じゃないから右眼でピントを合わせようとするけど、あきらめず左眼にあわせることをしていると、ちゃんとピントが合うんですよね、不思議と。ゾーンという言葉が流行っているけど、利き眼が右の人が左でピントを合わせた瞬間にゾーン に近い状態になると思っています。ゾーンを批判するつもりは全くありませんけど、ゾーンは日頃の積み重ねが生むものであって、ある日突然「分かった!」「できた!」と答えを導き出せたとき、視える世界が全く変わったようになるんでしょうね。きっと両眼でピントが合っているのだと思います。


草:『眼が人を変える』という田村知則さんの本もありましたね。



宮:ついさっき、庶務さんに「なんでマウス が左なの?」 と簡単に見破られました。浅い……。そんなことより、すまいるさんの話により両眼でデスクワークをすることを決意したのですが、どんなアプローチがあるでしょうか?もしくは、その決意が間違っているならご指摘下さい。


草:どんな決意ですか(笑)。僕もそうですけど、利き眼右の人は頚椎一番 が左に捻れています。左薬指クリックはその捻れを逆にする傾向がございますから、よいとおもいますよ。




宮:なるほど。慢性的な頚の障害を抱えてしまっている我々にとっては素晴らしいメリットです。また指導の幅が拡がりましたよ。




『庭球四十八手』 す:そうだね、左眼のトレーニングは簡単だよ。今まで通り、左でマウスを操作する。マウスを使っている左手を視る。これで十分ですよ。利き眼が右でも、左眼 でピントを合わせ見るようになるからね。感覚と眼から入ってくる情報にはズレがあるから、修正が必要だと思いますけど。




宮:ありがとうございます。マウスを操っている左手をどのように視るのですか。視界に入れる程度でいいのか、はたまたガッツリ視るのですかね。



す:ちら視で大丈夫です(笑)。ただし、左を見るときに 顔をマウス側に向きを変えてしまうと右眼でピントを合わせてしまうので、顔は正面(画面)を見ながら、ちらっと視れば良いですよ。




宮:うおお、30分仕事して外出したら完全に視界が変わってしまいました。俺は会社で何をやっているのだろうか……。


(丙に続く)







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(脚注)






6、吉田晋彩:茶人。清水克衛理事長の育ての親。宮下哲朗さんや吉田万里子さん、菊池雄星くんなど多くのアスリートが集う茶道教室でもある。


7、日野晃:日野武術研究所主催。著書に『ウィリアム・フォーサイス、武道家・日野晃に出会う』等がある。

  宇城憲治:UK実践塾代表。著書に、『空手と気』等がある。


8、Smilingtennis:全国から東京都江戸川区の小さなテニスコートに集まった伝説のテニスレッスン。Nextbody:カラダの使い方レッスン。一年間限定であった。宮下さんもいらしていた。


9、2009年の山形合宿の帰路、新幹線の自動扉を上眼遣いではいってきた経緯がある。岩のようなカラダと眼の使い方のギャップがたまらなかった。


10、伊吹卓:商売科学研究所代表取締役。著書に、『バカになれる人ほど人望がある』等がある。

  中井隆栄:サピエンスマネジメント代表取締役。著書に、『自分ブランド構築術』等がある。


11、視神経が交差しているため、利き眼が右の方は左脳派。利き眼が左の方は右脳派と言われている。利き眼の使い方ひとつで、コミュニケーションやコーチングが円滑になりやすい。

















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