ご自身の不調はPMSだからと疑っている方も多い。しかし、これからご紹介するような副腎疲労症候群に至る前の潜在的副腎疲労であったすると、どの病院で診て戴いても治療成果が上がらないだけではなく、確実に精神科行きになるでしょう。
PMSの諸症状ではないのですが、以下、更年期の女性です。
彼女は製造業の会社で経理と総務を一人で担当していました。頭の回転が早く、簿記も算盤も達者な方です。
その方の愁訴は、疲れ易いと言うか常に疲れている、気力が湧かない、文章を理解できない、文字を目で追えない、計算ができなくなった、気持ちが沈む、朝起きられない、食欲がない、仕事や、炊事、洗濯などの家事労働が苦痛で耐えられない・・・等々。
この愁訴を抱えて心療内科や精神科に掛かれば、更年期障害によるうつ状態とか、うつ病、と診断されかねません。そして投薬は抗鬱剤・抗精神薬が必須となるところ。
ところが分子整合医による検査の結果、彼女の病名は「副腎疲労症候群」でした。医学事典には掲載されていない病名で、さらに悪化した状態が「副腎機能低下症」「アジソン病」です。
分子整合医は飛躍した物言いで対処法を伝えました。「俗世間を離れて、ハワイで三カ月ほどのんびり過ごせば治ります」・・・。
現実的な治療を行うならば、至摘量のサプリメント、そのほか医師の管理下で摂るサプリメントを一種類摂る。併行して、高濃度ビタミンC点滴。現況から抜け出るために一定期間の副腎皮質ホルモン投与、が薦められました。
「副腎機能低下症は放置すると死に至るのですよね。でも、今の私は「副腎疲労症候群」ですから、死ぬことはないですよね?」と私に尋ねてきた。何を目論んでいるのだろうか? と私は考えていた。
彼女の結論は、ライフスタイルを改めることでストレス回避して、後は自然治癒力に任せる、と言う方法でした。
妹のがん治療に出費するので、お金のかかる自分の治療は諦める。
会社の仕事を軽減化してもらう。
今まで取れなかった休日はしっかり取る。
のんびり湯治する、でした。
医療は、一方的な押し付けで治療を受けるのではなく、インフォームド・コンセントを超えた「インフォームド・チョイス」ができる余裕がほしい。医師から治療法を学びながら、自らの意思で選べるのが望ましいですね。
彼女は、分子整合医の勧めた栄養療法と投薬を拒んだ。ライフスタイルを変えてストレスを軽減化しながら、小旅行を繰り返し、温泉に浸り、食事のバランスを図り、妹のがん治療の手助けをする。
結果的にと云うか、運良くというか、彼女の選んだ方法がストレスを激減させたようです。1年経った時には、徐々にですが前の生活を取り戻していました。
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以下は、私の独り言です。
「サプリメントを症状に向かって使うのではなく、原因に届くサプリメントの使い方をしてほしい。」「近頃はそれを学ばぬオッチョコチョイの医師が増えてきた。」・・・分子栄養学をしっかり学んで欲しい、流行りごとのように栄養療法を選択する医師たちに、ドクターKは嘆いていました。
もしも、私の妻がその更年期の女性のような状態に陥ったならば、栄養療法として(プロテイン 20g/日、ビタミンB群 栄養所要量の100倍+パントテン酸300mg/日、経口でビタミンC 6g/日、他に高濃度ビタミンC点滴 50g/週2回、カルシウム/マグネシウム 600mg:300mg/日)、そして、医師処方のサプリメント、DHEAを選択します。
勿論、如何なるストレスが、どのように本人を苦しめているのかを探り当て、それをできる限り排除することが前提ですけど・・・。
きっと2ヶ月で回復すると思います。
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次回は、PMSの方は婦人科にかかりますか?それとも精神科にかかりますか? どのような対策をとられていますか?アドバイスお願いします。