自らの健康は自ら守りましょう・・・その2 | 髭の拝さんのブログ

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病について分子栄養学的観点で思い付くまま書き記しますが、中身は栄養素の生理活性をお知らせしながら
健康回復の道筋を説きます。
物売りサイトじゃないです。
よろしくお願いします。

 

PMSの方は婦人科にかかりますか?それとも精神科にかかりますか?

どのような対策をとられていますか?アドバイスお願いします。

(PMSとは、排卵から月経開始までの時期に現れる身体的・精神的不快な症状を云い月経前症候群のことです。)

私は、診断名を下して其処から投薬治療に入る医療スタイルに少し疑問を持っていました。何故ならば、病名が決まるとその先は、患者の体を診ずに病名(病名特有の症状)に向かった画一的な治療が展開するために、抜本的治療から外れていくのではないだろうか? と、私は思っているからです。

そこで質問者さんには、体に起きる様々な症状は機能的疾患によって始まるのだ、と理解していただく必要を感じました。その為に、色々な方の症例を見て戴きながら目からウロコを落として欲しかったので、回りくどい説明法を取ったのです。

PMSは女性ホルモンのバランスが崩れるために起きるのです、と説明されることが多い。でも、毎月きちんと生理がある女性なのに、PMSなんて起きない方もいれば、症状が軽くて気にもならない方もいます。

生理が来る健康な女性なのですから、女性ホルモンのバランスが崩れている筈なのに、症状が重い人・軽い人・ほとんど無い人がいる。お医者さんの説明に矛盾を感じませんか? と、質問者さんには疑問を投げかけてあった。

以下、質問者さんに書き送った記事です。

私の提言を理解していただくために、前置きです。

「分子整合栄養医学」と云う新しい分野の医学が世に出始めた。医師免許を取得した現役の医師たちが、分子整合栄養医学を学び始めました。それを習得した医師を「分子整合医」と区別します。

実践的栄養学を治療に取り入れると、その治癒率は非常に高いのです。いや、驚くほどの治癒率である。ただ、厚労省が薦める 保健医療・治療マニュアル(対症療法)とは、治癒の目的を異にしているため、保険適用が出来ないのです。

分子整合医の話を聞く機会が多く、検査結果を見ながら体の中では今何が起きているのか? そこから考えなくてはいけない。

ところが、自分達は、医師になっても分子整合医学を学ぶまでは、血液検査数値の読み方を知らなかった。それを知らずして私たちは医師になったのです。 (わたしが言っているのではなく分子整合医たちが口々に言っている言葉です。) 

血液検査も数値が示す意味を考え、理解し、患者さんはどのような栄養状態なのかを見抜かなくてはいけない。そのためには、患者さんの食事状況・生活習慣などを細かく聞き取りしなくては解らないことが多いのです。

PMSと鉄欠乏性貧血

PMSを訴える多くの方たちの貧血検査では、ヘモグロビン 1213g/dl ヘマトクリット 3539% 血清鉄 4060μg/dl フェリチン値 815ng/ml・・・・・程度であり、全てが基準値(俗に言われる正常値)内であった。

一般医の診断では、鉄欠乏性貧血は否定されます。いわゆる、診断学上「どこも悪くない」方たちばかりです。

分子整合医の診断では、鉄欠乏性貧血 もしくは 潜在性鉄欠乏です。

そうしたケースでは、貧血特有の不定愁訴の改善を一般病院に求めたところで、検査の結果は異常ないので、ストレスによる症状なのでしょう、と、片付けられる。

ところが、不定愁訴を抱える方々に貧血改善の食事(栄養素)を摂って戴くと、彼女らの大半はその苦痛が軽減される。PMSと診断されているにも関わらず、動物性鉄、タンパク質などを十分に補うことで鉄欠乏性貧血が改善される。ホルモンバランスの乱れによるものだ 、と決め付けられていた症状も、低用量ピルや精神安定剤を使わずに改善されることが多い。

鉄欠乏性貧血の症状とは・・・

精神・神経症状として、・・・・眠れない・朝おきるのが辛い・苛々する、時としてヒステリックになる・神経過敏になる・不安で苦しい・欝っぽい・精神錯乱状態になる。

身体症状として、・・・・肩凝りが酷い・腰痛やその他の関節痛に苦しむ・しょっちゅう頭痛がする・疲れて仕方ない・時々下痢する・便秘がちである・すぐに風邪を曳く・脚や腕にアザが出来やすい・冷え性である・眩暈、立ち眩みがする・膀胱炎に罹り易い・抜け毛が多い・口の周りの吹き出物が目立つ・皮膚がカサカサする。

月経痛や下腹部の不快感を訴える方も多い。

また明日記します。低血糖とPMSも関わりがあります。

>私のPMSは産後だからひどいのか? これからもずっとひどいのか? 薬を飲むことで、いつかは楽になるのか? ・・・ これについては、最後に一緒に考えましょう。

質問者さんに書き送った記事ではないのですが、妻の甥の嫁さんのこと。

彼らが結婚してまもなく、夫婦に血液検査を勧めた。検査結果が上がってきて、嫁さんは思った通りの隠れ貧血(潜在性鉄欠乏)でした。

貧血検査では全て基準値内ですが、ヘモグロビン(血色素濃度) 12.5g/dl フェリチン値(貯蔵鉄量を示す)は、23ug/ml 、甥の同意を得て、プロテイン 20g/日 ヘム鉄 32mg/日 と、ビタミンB群(栄養所要量の50)、ビタミンC 3g/日を飲むように勧めた。若夫婦にお祝いも兼ねて差し上げたのです。

翌月、「おじちゃ~ん サプリメント飲んでいたら、今月はあの酷い生理痛がなかった。気分の変調も無いの~ 生理がいつ来たか分からないほど楽だった。すご~い。」

隠れ貧血が完全に治るまでは子作りしないでね! と二人に伝えた。

嫁さんは、その後サプリメントから遠のいてしまった。ある日、甥が嬉しそうに「おじちゃん、嫁さんが妊娠した♪」と云う。

血液検査の示す意味をあれだけ説明してあったのに、健康には全くの無関心。やれやれ・・・。若いというのは そういうことか。