妻の椎間板ヘルニアは何故発症したのか? | 髭の拝さんのブログ

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病について分子栄養学的観点で思い付くまま書き記しますが、中身は栄養素の生理活性をお知らせしながら
健康回復の道筋を説きます。
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乳がんになり、リンパ節転移、骨転移、そして同時進行のように椎間板ヘルニアが発症した妻。この状態では、ガン治療だけを標的にしていたのでは、益々身体が疲弊するばかりです。

何をしたら良いのか、それを整理するためにも「栄養と身体の関わり」を考えるためにも、ブログに綴っています。


軟骨には血流が無いので、そこが壊れると治らない! と、医療では決め付けています。ご尤もな指摘ではありますが、本当にそうなのだろうか?

それは言い換えると栄養は届かないので、軟骨には栄養も水分も不要な存在、と言うことになってしまいます。軟骨は生き物なのですから、栄養補給なく生き続けられるなんて、ありえない事です。

血流のない軟骨には栄養が届かないのか? それは確かに疑問ですね。


膝関節を例にとって話を進めたいと思います。


血流のない軟骨に栄養が届く

膝関節の図を眺めながら、読み進めてください。




軟骨と軟骨の間に隙間があり、これは関節腔(かんせつくう)と云います。また軟骨と軟骨を繋ぐ十字靭帯(コラーゲン物質)と云うのもあって、これは骨同士が離れないように、大変強固に骨と骨を結んでいます。関節腔を囲むように、関節包(滑膜)があります。その中は滑液と云う非常に軟性の強い液体が存在して、軟骨と軟骨がぶつかり合わないようにクッションの役割も果たしています。


確かに軟骨には血管がないのです。したがって栄養も届かないように思いますが、実は滑膜に血流から届いた栄養や酸素が滑液中に放出されて、滑液から軟骨に栄養や酸素は供給されていることが解ってきました。滑液の成分も血管を流れる血漿成分とほぼ同じに保たれているのです。ただ、総タンパク濃度は低いのですが、軟骨に栄養供給するためにも栄養運搬役のタンパク質「アルブミン」は多いのです。


 ところが栄養状態が悪くなると、滑液の栄養状態も低下して、すなわち軟骨にも十分な栄養が届かないことが理解されてきました。


 医療において、外科的療法、理学療法、化学療法、運動療法は盛んですが、栄養療法には殆ど眼が向けられていない為に、関節の怪我、劣化、そして関節の故障が治らない一因なのだろうと思います。


 一部の指導要綱に食事療法と云うのはありますが、これもその内容に具体性がなく治癒に直接結び付いていないのが現状です。それは、国民栄養所要量と云う最低限度の栄養必要量を十分量と置き換えているせいもあるかも知れません。栄養至適量については最後に触れるとして、次に運動と治癒の関わりについて記します。


運動すると軟骨に栄養が届く=治療効果があがる

運動は積極的にお勧めしたい療法です。何故ならば、関節の中には滑液包(かつえきほう)が30個も付いていて、その役割は関節に運動負荷がかかると、滑液包が圧縮されて軟骨に滑液の栄養が届くシステムになっているのです。


日々、軟骨も栄養を消費して、その失われた栄養を補う為の自動注油ポンプの役割を滑液包はしています。折角の優れたポンプ機能も滑液、すなわち、体に栄養が満たされていないと、十分な栄養が軟骨に供給されません。(身体が栄養不足であると、関節の怪我や故障も治り難い、と断言できます。)


一番お勧めの運動はウォーキングです。肥満を抱えているとすれば、減量効果もありますし、一石二鳥なのです。


ウォーキングの目安ですが、関節に痛みがあっても歩き始めると痛みの消える人は、ウォーキングをしても全く問題ありません。



また、歩き出して痛みが軽くなる人、変わらない人には歩くことを薦めます。



そして、歩き始めたら痛みが強くなる人は、絶対に歩いてはいけません。



これが、ヨーロッパの整形外科医の判断基準だそうです。歩行困難な患者には、水中運動を薦めているそうです。


 それからストレッチも、関節の可動域を維持するためには有効なのですが、自己流は弊害の元。必ず専門家のプログラミングが必要です。


また続けます