♪「辛さ」は敵か味方か | ◆VISTAの発見◆

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スコヴィル大切な話です。チリペッパーというか唐辛子というか、鷹の爪というかペペロンチーノというか、いわゆるカプサイシンの健康効果と副作用について・・・。

●唐辛子の過剰摂取と胃癌

辛みは多くの場合、食欲を増進させ、発汗を促し新陳代謝を促進する効果がある反面、慢性的な過剰摂取に関して悪影響があるとする最近の研究報告には注目したくなります。

唐辛子を多く摂る韓国、インドのような国では胃癌の発生率が高く、韓国では唐辛子の過剰摂取との関連性を指摘したこんな報告がありました。

<引用記事:聯合ニュース2010年9月6日付>

『建国大学が6日に明らかにしたところによると、同大学特性化学部生命工学科の李基ウォン(イ・ギウォン)教授、ソウル大学の李炯周(イ・ヒョンジュ)教授、米ミネソタ大学のアン・ボード教授が共同で研究を行い、カプサイシンががん誘発タンパク質となる上皮成長因子受容体(EGFR)の活性を誘導し、炎症の誘発およびがんの発生に重要なタンパク質(COX-2)を発現させることで、皮膚がんなどを促進することを、マウス実験で証明した。

 今回の研究で、皮膚に塗る局所用鎮痛剤に用いられるだけでなく、がん細胞の死滅を誘導する効果が立証されていたカプサイシンが、がん発生を促進するプロセスを明らかになり、注目される。特に、痛みを和らげる上で重要なタンパク質TRPV1など、がん抑制物質が相対的に不足した成人の場合、カプサイシンの大量摂取ががん発生を大きく促進しかねないこともわかった。

 ただ、カプサイシンだけを調理した場合は、TRPV1遺伝子が存在するマウス、不足したマウスともがん発生を誘発しなかった。このことから、カプサイシンはそれ自体ががん誘発物質なのではなく、がん発生を促進する機能を備えているということだと、研究陣は伝えた。』

●最新雑学「辛さのピンキリ」

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 一番辛いのは純粋な「カプサイシン」で断トツの1600万スコヴィル。これはまるで「食物兵器」というべきレベルです。

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第4位の710万スコヴィルの「ザ・ソース」(Original Juan Specialty Foods社、2002年発売)がこれ。

第5位は530万スコヴィルの警察官用トウガラシスプレー原料。


第8位にランクインするのがオーストラリアのトリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー。今世界で自然植物では辛さのナンバー・ワン。

ちなみにトリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーの辛さは146万3700スコヴィル。現在のギネス記録を保持する「ナーガ・ヴァイパー」の138万2118スコヴィルを上回ります。かつて騒がれたブート・ジョロキアが100万1304スコヴィルで、ハバネロが10万~35万。

よく知られているハラペーニョは2500~5000スコヴィル、最も辛いタイプのタバスコでも3万スコヴィル。

お馴染みのペペロンチーニ・ペッパーなぞは100から500スコヴィルというから、辛さの程度にもいろいろあるものですね。

●今日のお昼は、アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ

100スコヴィルで、胃癌の心配のない、新陳代謝効果を期待しましょう。