言うまでもなく、勉強は何らかの目的を達成するための手段です。
そして、この勉強は、小中高、大学、大学院、社会人と生涯続くものです。この間ずっと目的がないまま、手段を実行していくのは精神的にも大変なことだと思いませんか?
人間は目的や目標もなく行動しようとすると、その先が見えず、なかなかやる気がわきません。それに対して、目的や目標が明確になると、その先が見えてきて、やる気がわいてくるものなのです。
先が見えず暗闇をやみくもに走るのはつらいものです。逆に光が見えれば人はその光に向かって走ることができます。
この目的や目標のことをひっくるめて英語ではビジョンと言いますから、まさしく先を見る、視覚イメージすることが大事になるわけです。
「急がば回れ」です。まずは、目的・目標をイメージすることにしっかりと時間と労力をかけましょう。
ここでつまずくと、結果的に勉強が長続きしません。だから、ここは最も注力してもらいたいところです。
※目的と目標の違い
目的とは、自分の欲求に結びついた未来を実現するキーワード。目標はその目的を達成するための具体的な設定値。
「美しい人になる」は目的で、「1ヶ月で3kgやせる」は目標。
「周りから尊敬される人になる」は目的で、「○○大学に合格する」「塾の成績で1番になる」「算数のテストで100点をとる」などが目標。
つまり、「目的達成のために、目標を設定していく」ことになります。
よって、目標は大目標を設定した後、より実現可能な小さな目標に区切って設定していくと良いでしょう。
たとえ、難関校に合格することが大目標だとしても、その前段階の「塾の成績で1番になる」「算数のテストで100点をとる」、「青葉塾の添削課題を全部やる」など自分の現状に合わせて小目標を細かく設定していきます。小さな目標を着実に達成していき、その都度喜びを感じながら着実に前に進んでいくのが理想です。
では、まず何のために勉強をするのか目的を親子で考えてみましょう。
頭を良くして、将来仕事が良くできるようになるため?
豊かな知識を身に付けて、将来の生活に役立てるため?
高い学歴をつけて、良い会社に入るため?
将来、お金持ちになるため? 安定した収入を得るため?
あるいは、将来やりたい職業のことを考えてみるのもの良いでしょう。
夢は大きい方が良いです!
たとえば・・・
脳科学者になって、脳の神秘を解明するため。
医者になって病気や怪我の人を救うため。
弁護士になって弱者を救うため。
教師になって子供たちに勉強の喜びを教えるため。
建築士になって世界に誇れる建造物を建てるため。
科学者になって、原発に代わる発電システムを研究開発するため。
宇宙飛行士になって、人類が移住できる星を探索するため。
などなど。
あるいは、それが漠然としいる場合は、もっと手近なことでも良いでしょう。
勉強ができるようになって親や先生に褒められたい。
周りの人から尊敬されたい。
友達からすごいと思われたい。
かっこ良いと思われたい。もてたい!
など、何でもOKです。
この際、目的を考えるときの動機は不純でもOKです。
まずは勉強をやる気になることが優先です。
親が子供に模範解答、優等生の回答を求めてはいけません。
また、目的・目標設定の時は、「勉強しなかったらダメになるよ」というような、子供に脅しで迫るのはやめてください。目的・目標設定の時は絶対にプラス思考でのぞんでください。
もし勉強ができたら、こんないいことがあるよ。というように楽しいこと、気持ち良いことなどを想像させ、明るいプラスイメージをもつように導いてあげてください。
とにかく目的を達成したときの自分をイメージして気持ちよくなることが大切なのです。
逆に言えば、目的を達成した時の自分をイメージして、気持ち良くなれないようであれば、その目的は、自分には合っていないのかもしれませんね。
目的や目標を決める時点では、それが達成できるかどうかは問題ではありません。達成できるかどうか不安になることよりも、達成できたときのことをイメージすることに専念してください!
もしも第一志望に合格したら、好きな女の子に告白して付き合ってもらおう!と思ってがんばるのも一つです。彼女とデートしてルンルンな気持ちをイメージできれば、勉強の励みにもなります。
また、もしも塾の模擬試験で上位ランキングに入ったら、きっと同級生達が驚くだろう。わくわく。こんな感じでも良いのです。
動機は不純で結構!むしろ、不純な方がやる気がわく場合だってあるのです。
目的や目標を設定する際、それらを達成できたと想定した時に、気持ち良いと思えるようなことを真剣に探すべきなのです。
普段からできるだけ勉強に対してプラス思考でイメージできるようにイメージトレーニングをしていきましょう。
つまり、自分が気持ちよくなれるような目的や目標をイメージし、そして前向きに取り組んでいく。そういう風に自分の脳をしつけていくわけです。
そう、自分の脳をちゃんとしつけてあげるのです。
これは勉強に限らず、仕事でも同じです。私は今でもそう心がけています。