その理由を、日本の楽器会社には品質管理のセクションがあって、波形がきっちりノコギリ波とか矩形波になっていないとOKが出ないから、なんていう人が昔いました。
テキトーに回路を作った方が音がイイとも言っていましたが、全然違います。
海外のアナログシンセは、きっちり作り込んだうえで、音に表情が出るように「適切」に回路を修正しているから音がいいのです。
テキトーと適切は、似ているようで全然違います。
料理も、テキトーと適切では、アマとプロほどの違いが出てきますけど、それと一緒です。
日本人がMINIMOOGの回路を見たときに、教科書的な回路と違う部品がついていると「文句」を言います。
ですけど、そこは「文句」をつけるところではなく、「なんで」そうなっているのか考えるところ。
音楽的な思考をしていないから、ネガティブなことばかり気になってしまいます。
ギターにしろ何にしろ、楽器というのは出てくる音を使いこなして、フレーズに昇華するのが大事。
出てくる「変」な音をイチイチ潰していたら、「つまらない」音しか残らないってことに、なりかねません。
手持ちのアナログシンセサイザーの「クリック音」と、バックグラウンドの「ホワイトノイズ」がなくなるように部品を交換したことがあります。
ですけど、良い音になるはずが逆に「寂しい」音になりました。 これでは、本末転倒。
もちろん、演奏のジャマとか、いい響きを消してしまうような雑音はないほうがいいのですけど、出てくる音は何でも使うのがミュージシャンってもんです。
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