寒いですね~霜柱もあったりなかったり。。

若いわんこさんは、こんな寒くても元気にお散歩で走り回っていることと思います。

ああ、そんなころもあったなぁ・・というベテランわんこさんの病気のお話。

 

 

年齢を重ねると

人もですが、犬も猫もいろんなところに不安が増えてきますね。

 

 

今回は冬場に多い高齢の犬の病気の一つ。

認知障害症候群について。

 

難しく書いていますが

いぬの認知症と言えば聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

13才ごろから急増していきます。

年齢に関しては犬種にもよりますので

大型犬は8才ごろ、小型犬は10才前後からちょっと気を付けて見てあげてください。

 

 

発症が多い犬種は

柴犬などの和犬が多いです。

当院でも看護師がお話を聞いたり

お世話させていただいたりした子たちも

柴犬ちゃん、次いで和犬雑種ちゃんが多かった印象ですが

洋犬さんもいなくはないです。

 

 

で、なぜ今この内容をかいているかというと

 

1月に発症数が増えると言われているからです。

 

 

 

代表的な症状としては

大きくくるくる回る徘徊

隙間に入って出られない(後退できない)

夜鳴き

昼夜逆転

家族がわからない

怒りっぽくなる

不安感が増す

排泄場所がわからなくなる

など

 

 

 

ここでセルフチェック表貼っておきますね。

 

 

 

 

 

 

 

では、

もしかしてうちの子そうかもしれない。

 

となった場合どうしましょうか。という話ですよね。

 

 

残念ですが、これをしたらピッタリしっかり治りますというのは無いです。

 

専用のフードや

専用のサプリメント

普段の生活の工夫などを取り入れつつ

多少の改善や

進行を緩やかに・・

生活の質の維持ができるようにというようなものになります。

 

 

サプリメントやお食餌は続けてやっと効果が出てくるというものです。

効果がみられるまで早くても2週間~数か月かかることもあります。

 

発症したばかりの時は

ずっと一緒に暮らしてきた子だし

お世話できそうと思うかもしれませんが

だんだん進行していきます。

 

進行するとどうなるか。

 

 

ご相談を受けていた中で一番多く、一番悩まれていたこと。

 

夜鳴きと昼夜逆転。

昼夜逆転が起きると

飼主様ご家族様の生活に支障が出ることがあります。

無視すれば・・と思うかもしれませんが

声の大きさを加減することがむずかしく

不安で鳴くことが多いので

とても大きな声で悲しいとか不安とか悲鳴に近い声質で

一晩中鳴きます。

ご家族様が近くに行くとスッと落ち着くこともありますが

またしばらくたつと鳴き始めます。

一晩に何回も起きて見に行くというご相談も少なくないです。

それが毎日、何か月も、長ければ年単位でつづきます。

当然ご家族様も寝不足になったり、体調を崩しかねません。

お住まいの地域によりますが

隣近所にも聞こえるような大きな声で鳴き続けるため

実際それを心配されるご家族様もいらっしゃいました。

 

 

 

 

なかなか大変なことを書きましたが

なかにはうまく付き合っていけた子もいます。

 

サプリメントやフードを使ったという子

昼間はなるべく話しかけ、昼夜逆転にならないようにしたり

寝る場所や生活場所を工夫したり

ゆっくりお散歩に付きあったり、生活に工夫をした子

今までのようにもとに戻ることはないけれど

穏やかに送り出してあげられたというお話も伺いました。

 

たくさんの工夫や大変さはあったと思いますが

病院でのホテルやショートステイをご利用いただいて

ご家族様の体調を整えていただいたり休息のお手伝いをさせていただいたこともあります。

生活や接し方のご相談なども承りました。

 

もちろん、必要なときは

不安感を軽減したり

夜にゆっくり眠れるようなお薬を

獣医師とのご相談の上使用することもあります。

 

 

それでもご家族さまの毎日のサポートが一番重要で

一番大変だと思います。

 

お年を召してきた時

ちょっと気になることがあったとき

チェック表で不安がある結果だった時

動物病院にご相談いただき

まずサプリメントや処方食を取り入れてみてはいかがでしょうか

 

 

 

 

気に留めていただきたいことは

 

お散歩中、ポーっと立っていることがある。認知症かしら?

➡実は心臓に負担がかかっていて動けなかった

 

トイレじゃないところでおもらししてしまう。年だとトイレ近いのね

➡腎臓や下部尿路系の病気だった

 

ぼんやりしていることが多くなった。認知症かしら?

➡甲状腺の病気だった

 

これは一例ですが

こういうこともありますので、高齢期は「年だから」で済ませずに

受診をお勧めします。

 

 

 

 

最期まで楽しく生活ができるように

なるべく穏やかに余生を過ごしていただけるように

「QOL(生活の質)」を維持するための受診もお受けしております。

気になることがございましたら

ご相談くださいね。

 

 

 

雪だるま雪だるま雪だるま

 

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