■シニア 炎症反応という血液検査は武器として使える #炎症マーカー#CPR#SAA | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

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小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

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↑眼窩 鼻腔内リンパ腫が寛解中のいちごちゃん

 

私は、毎日、がんのもふもふちゃんの診察を多くしています。

そして、慢性疾患の子も多く診させてもらっています。

 

炎症反応は正直です。

ラッキーの血液検査は、こまめにしていました。

亡くなる前の血液検査以下です。

 

□ Htの低値

□ CRPの高値(猫さまの場合は、SAA)

□ N/L比の高値

 

です。

白血球がそう高いわけではないですが、炎症マーカーは高値を叩きだしていました。

 

もちろん以下の治療はしていました

□ 食事療法

□ 重曹療法

□ サプリメント療法

□ 丸山ワクチン

 

なにをしても上記の値は変化することもなく、さらに悪くなり亡くなりました。

 

臨床をしていて、症状がないけれど、炎症マーカーが正常でない子は、後でがんになったりすることが多いです。

私たちの病院では、血液検査の深読みをしているので、早期に発見して、すぐに治療を入れる子は、寛解になる子が多いです。

 

飼い主さんからしたら、たまたまで気のせいにしたいのでしょうが、この炎症マーカーという武器は、科学的にもふもふちゃんの体を教えてくれます。

 

それをラッキーが身を呈して教えてくれました。

 

●飼い主さんのできること

 

定期的な血液検査をして、体の変化を見てあげてください。

10歳以上のもふもふちゃんは、こまめな血液検査をしてあげてくださいね。