あるときSAMはお届け物を頼まれて
目の前の階段を ポンポンポンと上ってみると

 

そこは アゲハ蝶が舞い

尻尾のなが~~いカラフルな極楽鳥が

優雅に飛び回り

緑にあふれ 心地よい風が吹く

素敵なところだった

 

「お水を一杯恵んでください」

 

暑い中を走ってきたSamはお願いしてみた

 

すると

それでしたらこちらをどうぞ

 

と薬草を煎じたお茶を下さった

それは細胞の隅々まで

す~~と染み渡り

元気がみなぎるような感じがした

 

「ありがとうございます!ありがとうございます!

おかげさまで生き返りました!!」

 

帰りがけに一粒の実を下さった

「この実をたくさん食べると

湯につかった時に身体からいい香りがするんだよ」

 

そんな魔法のような実をいただけるなんて!!

 

嬉しくなったSamはすぐさまその実を頬張った

 

かすかな甘さが口の中に広がった

 

うわぁ~~ なんじゃこりゃ!!

 

一粒でこんなに幸せな気持ちになるなんて!!

幸せに包まれたSamは眼を閉じて余韻を味わった

 

本当に心地よい 一体ここはどこなんだろう~

ふわふわして うとうとして

どれくらい時がたったのだろう

気が付くといつもの寝床の上にいた

 

また行きたいな。

今日のことは忘れずにいよう と

Samは思うのでありました。