どんぐりと栗と栗さん | 贋作モノローグ

どんぐりと栗と栗さん

がんばれよ、と、どんぐりとくりが届いた。(お帽子つき)
相当因果関係が見いだせないが、「トトロか!」と思ったが、
ありがとう。40円足りなかったけど、ありがとう。読んでないの知ってるけどありがとう。
こんなことしてくれんの、あんただけだ。
去年は、巨人の小笠原が好きだ好きだと大騒ぎしていたら(既婚と知って落ち込んだ)、
試験前日に速達で小笠原の写真送ってきてくれたし。

どんぐり、お守りに一個持って行こうかな。
試験委員の前で転げ落ちたら、ネタになるかな。


しばし沈黙した後、受験生は、訂正請求できる期間について、
もはや自力では思い出せないことを確信し、意を決する。

受験生  「失念いたしました、条文集を確認してもよろしいでしょうか」
試験委員 「はい、どうぞ」

おもむろに条文集に手を伸ばしたそのとき、どんぐりが、胸元のぽけっとからころりと落ちる。

ぽとん、と、乾いた音が響く。
皆の視線が、どんぐりに集まる。

「失礼致しました、どんぐりを、拾っても、よろしいでしょうか」
「・・・はい、どうぞ」

試験委員の表情は困惑しきっている。
作戦通りだ。

受験生はにまりと笑った。



つづく
 次回「どんぐりの逆襲と猫たちの沈黙」


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