つかこうへい「幕末純情伝」に・・・ | 贋作モノローグ

つかこうへい「幕末純情伝」に・・・

涙も出ない。
拍手すらできない。

こころがあまりに動かなかったから。

ああ。
幕末純情伝。

高尚じゃなくとも、下品でも、ベタでも、泥臭くても、歌謡ショーでも、
「やっぱり生っていいよな!!!」と、
役者のパワーの渦に巻き込まれて、大笑いし、大泣きし、

その具体的な内容以上に、
「演劇」という一つの表現媒体がどれだけ私のこころを揺さぶるかを
教えてくれた芝居の一つだったのに

客席で置いてけぼりになって
すごく残念で
終焉を感じて
とぼとぼ
新橋演舞場を去った。

もう二度と面白い「幕末純情伝」は観れないのだろう。確信した。

筧利夫の坂本龍馬と藤谷美和子の沖田総司で生き別れ。
芝居が、まるで役者で生き役者で死んでゆく生き物のように思えた夏の夜。

さよなら。
さよなら。
さよなら。

さびしい。