ノンコ「なんでそんなことを小説のテーマにしたの!アンタそんなに目立ちたいの?いいふりこいて、脅迫状が来るわよ」
あすか「編集部に書かないかって言われたの」
ノンコ「あんた歯のかみ合わせ矯正しに行ったんでしょうね。目立ちたくてわざと反対にしたの?光浦○子もお笑いで目立ちたいからわざわざ練習してそういうかみ合わせになったのよ。あんたもそうなんでしょ」
あすか「違うよ。歯はちゃんと矯正したからもう反対咬合にはならないよ。お母さんなんでいつもそう見た目のことばかり言うの」
ノンコ「どうだか。あんた目立ちたがり屋だから、悪いことでも有名になりたいんでしょ」
久美子(左)「あすかっち、『ハラペコ文学賞』受賞おめでとう」
あすか(右)「ありがとう」
久美子「賞がハラペコなんて名前だから、『ひなた食堂21:00』ってどんなユーモア小説かと思ったら、パラアスリートの青春ものなのね。いいお話だったわ」
あすか「真面目なお話なんだけど文学賞獲った理由が『定食屋で主人公が生姜焼きを美味しそうに食べて泣いているところが感動的だったから』だって」
ツヨシ「あすかっちー、『ひなた食堂21:00』よかったよ」
了くん「おれも今回読んだよ、ノンフィクションみたいだった」
あすか「うん、ありがと」
ツヨシ「ぼくもバスケやってみたくなっちゃった。ニシモリくんかっこいいね、惚れちゃう。あと、生姜焼き定食を奢ってくれたシバタ先輩いい奴だよね」
あすか「うん。今回の本の登場人物は基本的にみんな、いい奴なんだよ、外野を除いてね」
了くん「最初はニシモリって大変だなって思ったけど、家族や友達や才能に恵まれて幸せな奴だよな。読んでよかった」
あすか「そう言ってくれる?ありがたいや」
久美子「これまでドロドロした愛憎劇多かったわよねー。『ひなた食堂21:00』は打って変わって熱い青春してるけど、心境の変化?」
あすか「今回は読んだ後いい気分になってほしいなって思ったんだよね。今まではいかに小憎たらしい奴出して読者を怒らせるかって考えてたんだけど、今回はバスケやってて良かったって主人公に言わせることでより多くの読者を喜ばせたかったね」
(着信)
あすか「あー、ナタリーさん」
編集部のナタリーさん『受賞おめでとう。こういう青春もの、新作でまた書く気ない?』
あすか「んー、この路線はこれっきりだね、二番煎じはウケないよ」
久美子「なんだ、これ続けないの?」
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「ハラペコ文学賞」は実在しません。架空の賞です。