新年最初の単独レビューはこちら。
TurningpointのReproです!有志の方よりレビューのご依頼があり、併せてご提供を受けました。この場を借りてお礼申し上げます。
仕様
直径:52.2mm
幅:47.0mm
重量:65.1g
レスポンス:Kpadブロード
※すべて公表値
実機紹介
ターニングポイントの処女作である「ターニングポイント」を形状そのままに高精度で生産したモデル。
形状はステップラウンド。細めのフラットリムからラウンドへ。極細のフラットを経て角度のついたフラットへ繋がりバンプへ落ちる。
幅広ボディを活かした深めのフェイス。肉厚のリムの内側にはサムグラインドもできる返しがある。
軸周り。レスポンスには当時と同じK-Padが採用されている(画像のものはオルタナパッドに交換済み)
細かな傾斜が設けられたベアリングロック。座りの良さと着脱のし易さが両立されている。
使用感レポート
重めのフィーリングが連想される肉厚のボディとは裏腹に軽快な操作感のヨーヨーです。
回転力はそこまで強くなく、トリックを終える頃には程よく減衰します。高回転ヨーヨーのようにリターンが強すぎてキャッチに気を使うことも、低回転ヨーヨーのように戻りきらない不安もありません。すごく適度。このヨーヨーで練習するとトリックに合わせたスローの力加減を覚えやすいのではないでしょうか。
フィーリング面で特徴的なのがA6061の柔らかな感触が前面に出ている点。
アルマイト(酸化皮膜処理)されていないRAWはアルマイトありのものよりも柔らかいフィーリングになる傾向にあり、実際の硬度も低いのですが、それにしても柔らかい。アルマイト版とどれくらい違うのか試してみたくなります。
普段から柔らかめのヨーヨー、プラヨーならポリカーボネート製よりもABSやPS製を好むタイプの人にはかなり刺さると思います。逆に7075のようなカッチリしたフィーリングが好きな人には少し野暮ったく感じるかもしれません。
フラットリムを含む丸いボディ、広い幅、柔らかいフィーリング、軽快な動作、適度かつ十分に確保された回転力。リプロはそれらがとても良い塩梅で溶け合った上で突出したところのない「プレーンな」ヨーヨーになっています。TPファンのみならず初めてのフルメタルヨーヨーとしてもおすすめできます。
レスポンスに注意
そんなリプロが抱える不安要素はレスポンス。
前述の通りリプロはK-Pad規格。外径21mm、内径14.5mm、溝深さ0.5mm。いわゆるブロードサイズで、2019年現在では少数派のパッドです。スリムサイズのように買いやすいパッドではないので、長期運用を検討している人や不慮の剥離に対応したい人はある程度買いだめをしておく必要があります。
初代ターニングポイントを再現したからこそのネック、ハードルの高さです。初心者の人が購入する場合は予備レスポンスを少なくとも1セットは同時購入しておくとよいと思います。公式品も相性のいいサードパーティ製も手に入らなかった場合はシリコン充填も視野に入れましょう。
名機ここにあり
2007年に生まれたヨーヨーのリプロダクション(再生産)品であるリプロはとても完成度の高いヨーヨーでした。初代発売当時に振っていたらどれほど衝撃的だったか…
レビュー後に再度作り直した専用オルタナパッド。粘着材込み厚さ0.48mm!
普通に使いやすいヨーヨーが欲しい人にも、オーパーツぶりを体験したい人にもおすすめできる名機。ぜひ振ってみてください