楽しく知ってほしい東京の農業第2弾
「磯沼ミルクファームをぎゅぎゅ~っと楽しもう!@八王子」
 
8月4日(土)、八王子にある『磯沼ミルクファーム』にて、ご家族みなさんで東京の農業に触れながら楽しく過ごしていただこうと企画したイベントに、大人と子供合わせて約30名のみなさんが参加しました。
その名も「磯沼ミルクファームをぎゅぎゅ~っと楽しもう!」
磯沼ミルクファームは、街の中のオープン牧場として親しまれ、東京の牧場や酪農のことをより理解してもらおうと食育にも力を入れておられます。

コミュニティTOKYOでは、今後とも都市農業をみんなで楽しく学んでいくイベントを企画していきますが、今回は、夏休みを利用し家族みんなで参加できる屋外イベント第2弾です。
八王子中心街から車で約20分、北野街道に面しており、かわいい看板が出迎えてくれました。
酷暑の中での開催でしたが、牧場内には心地よい風が通り抜け、思ったよりも涼しく感じました。大きな栗の木の下で、溶岩石窯を囲むように椅子とテーブルを配置して、さあ、イベント始まります!

まずは、代表のタンセイさんが開始のご挨拶。
続きまして、磯沼ミルクファーム代表の磯沼正徳さんをご紹介し、牧場内の概要をお話しいただきました。
ちょうど前日に朝日新聞にて「食のプロと一杯」という記事で紹介された磯沼さんです。とてもタイムリーな出来事でもあり、みなさんに紹介させていただきました。
今回みなさんと食すメニューには、磯沼ミルクファームのミルクを中心に地元の野菜をふんだんに使います。
そのお野菜のほとんどが、固定種である江戸東京野菜を中心に栽培されている、江戸東京野菜コンシェルジュ協会理事で野菜ソムリエでもある、八王子オギプロファームの福島秀史さんのもの。福島さんも紹介させていただきました。
さらには、お隣コミュニティ山梨から根津代表はじめ4名のみなさんも。
盛りだくさんな内容に、たくさんの東京の食材たちに触れられることを予感させるプロローグとなりました。

磯沼さんが、ピザづくりのための溶岩石窯の火おこしをしている間に、なんと!牛乳の飲み比べ体験をしました。
ホルスタイン、ジャージー、ブラウンスイス、ガンジーの4種のお乳。
まだ冷えていないお乳は搾りたての証。大人も子供も興味深く飲み比べました。
お子さんたちには「ジャージー」に人気があったようです。
さらさら、とろとろ、濃い、薄い…それぞれの個性ってあるものなのですね。野菜ではなく、牛乳で飲み比べができるだなんて、みなさん全員が貴重な初体験となりました。
溶岩石窯の横では、今回調理担当のメンバー上原さん、純代さん、木村さんの三人が着々と準備を進めてくださっていました。
メニュー考案は、上原恭子さん。
上原さんのレシピを楽しみにしているファンも多く、今回も大好評!
福島さんのお野菜ラインナップ。
八丈オクラ(江戸東京野菜)
黄色ズッキーニ(固定種)
寺島ナス(江戸東京野菜)
奥武蔵地這キュウリ(固定種)
シュガーランプ(固定種)
春まき五寸ニンジン(固定種)
伏見甘長トウガラシ(固定種)
他に、東久留米のよしゆきさんの玉ねぎ、そして、差し入れの千葉産長カボチャ、江戸東京野菜のおいねのつる芋まで東京育ちの野菜づくしです。

メニューは、
○冷たいミルクスープ。八丈オクラの輪切りがとてもかわいい!
使った野菜は、八丈オクラ・黄色ズッキーニ・玉ネギ・ニンジン
磯沼ミルクファームさんのミルクスープは定番ですが、冷たいバージョンは今回初登場、磯沼さんがこのスープに合わせて仕込んだラビジョーロもスープにピッタリ!
シダの葉をかぶせて漉したフレッシュチーズです。豆腐のような食感がたまりません。
○オギプロファームの野菜deサラダ
モリモリで中まで見えないですが、超細切りのニンジン・加熱した寺島ナス・蒸した長カボチャ・シュガーランプ・奥武蔵地這キュウリ。上原さん製のシンプルな醤油ドレッシングで和えました。
○クレーム・ダンジュ
磯沼さん製のフレッシュチーズをホイップクリームで仕上げ。ここでコミュニティ山梨のみなさんにご用意いただいた桃とブルーベリーをトッピング。かわいいデザートが出来上がりました。
 

溶岩石窯で焼くピザを一人一枚ずつ作ります。
磯沼さんのデモンストレーションの後は、大人も子供も一緒になって生地を伸ばして、トマトソースをぬって、お好きに具材をトッピング。用意したのは、蒸したおいねのつる芋・伏見甘長トウガラシ・寺島ナス・黄色ズッキーニ・八丈オクラ・ベーコン・サラミ・アンチョビ・黒オリ-ブ、野菜が大人気でした。
 
成型したピザ生地を磯沼さんが順番に石窯に投入。
ほら、あっという間にこんな美味しそうに焼けましたよ。
途中、磯沼さんが思い立ったかのようにジャガイモを持ってきてくださり、湿った新聞紙とアルミホイルにくるんで石窯に投入。遠赤外線でじわじわ火通りされたジャガイモにアンチョビを少々添えてほおばるひととき。自然の中でいただくって本当に幸せな気持ちになりますね。
 
お腹が満たされると、次は、磯沼さんが牧場経営についての想いをお話しくださいました。子供も真剣に聞いている姿が印象的でした。それは、磯沼さんの「やさしさ」が伝わるからなのだと思います。
牛と人の幸せな牧場、街の中の美味しい楽しい牧場を目指している磯沼さん。お母さん牛の愛情から生まれてこそのミルクの栄養とおいしさ、このことを折に触れて語ってくださいました。言い換えれば、ミルクが美味しいのは、磯沼さんご自身がいっぱいの愛情をもって牛たちに接しているからなのですね。

牛さんがストレスをあまり感じないため、モーモーと鳴かないそうです。
なるほど、牛舎にいる牛さんは居心地がよいと見えて、とても静かに過ごしていました。
乳しぼりもお子さんを中心に数名が体験。
磯沼さんが「乳を搾る前に、おっぱいにそっと手をあてて、優しく声をかけてあげてから、お乳を搾ってね」
そう子供たちにかける言葉にさえ優しさがあらわれていました。

都市農業の特筆すべき点は、近隣住民への配慮です。
とかく牧場は牛の糞などで強い臭いを感じるイメージがありますが、磯沼ミルクファームさんは、コーヒーの香りがします。
牛舎の床に、カカオの殻やコーヒー豆のかすを敷き詰めることで、牛の排泄物と混じって、発酵し、良質な完熟コーヒーたい肥ができます。
畑や田んぼでの活用はもちろん、場内でも販売しています。
牛と人とがお互いに生かし生かされていく仕組みがここにありました。

現在は牛6種約90頭を飼育しておられ、今年はさらに1種仲間が増え7種になるそうです。
放牧されている牛、牛舎の中では多種の牛たちが家族のようにのびのびと仲良く生活している様子が印象的でした。

午後からは、ケイトという名前の羊さんを連れて牧場内を案内いただきました。お子さんたちも磯沼さんとケイトの後ろをついていきます。可愛らしい光景でした。

最後は、コミュニティ山梨の根津代表と堀毛さんによる旬の桃のご紹介と食べ比べ。桃は、ノーベル賞受賞の大村智先生の出身地である韮崎市の桃だそうですよ。桃、ソルダム、ネクタリンをたくさんご提供いただき、お子さんたちも「おいしい!」とお変わり続出でした。
コミュニティ山梨のみなさんとは、昨年、役員の田口さんと井上さんが中心となって、1泊二日の合同イベントを山梨で開催した経緯があります。そのご縁から今回は、東京にお越しいただき交流を深めることができました。これからもステキな交流を続けていきながら、互いの土地の魅力を共有し、周りの方に伝えていけたらなあと思います。

このたびお力添えいただきました磯沼ミルクファームの磯沼さん、野菜を届けてくださいましたオギプロファームの福島さん、コミュニティ山梨の根津代表ほかみなさん、料理を担当した上原さん、純代さん、木村さん、参加くださったみなさん、一緒に楽しいひとときをありがとうございました。これからも東京の農業を楽しく学んで、知り得たことを折に触れて伝えていきたいと思います。
次回、「楽しく知ってほしい東京の農業第3弾」は、
11月18日(日)三鷹市の冨澤ファームで開催予定です。
またおってご案内します。

レポート:若林牧子