うちなーんちゅとして沖縄に生まれ育ったワタシにとって、海はめちゃめちゃ身近な存在。
幼い子供の頃、休みの日に親が連れてってくれるレジャーといえば、海の他に無かった(笑)
海といってもビーチではなく、何も整備されてないまんまの海。お弁当とスイカだけ持っていき、ただひたすら海に入る(笑)
海で過ごす時間はとても不思議だけど、時間の感覚が無くなっちゃうんだよね。海で遊んでたら、あっという間に軽く数時間が経ってしまう。
だから気がついた時には泳ぎ疲れてヘトヘトになってたり、
日焼けが過ぎてヒリヒリしてたりする。
遊んでるうちは楽しくて気にならないけど、
砂まみれの足や潮でベタベタの肌は家に帰ってシャワー浴びるまで我慢だった。
父が運転する帰りのクルマは最悪のムードが常で(笑)
疲労でみんなイライラしてるからちょっとしたコトでケンカになっていた。
ちゃんと整備されたビーチならそんな事はないんだけど、
ワタシが子供の頃に親が連れて行く海の相場は、
どこの家でもそのまんまの海がほとんどだった。
だから成長するにつれ、親と海で遊ぶのがウザくなってくる(笑) 小学生ともなると、海に連れて行くと言われても断っていた(笑)
やがて中学生ともなると、今度は友達同士で海に行くようになる。
親と一緒の場合と違って、友達と行く海は自由で解放されるからめちゃめちゃ楽しい🎵
ほとんどの男子は中学生でも泳いで遊ぶけれど、
日焼けしたくない女子は泳がずに日傘をさして海を眺めながらのおしゃべりが楽しかった。
高校生ともなると、デートで海に行くようになる。
バイクやクルマの免許を取り始めるから、遠出してやんばるの海にも行くようになる。
うちなーんちゅにとって、海は生活の一部。
普段着で出かけられる手軽なもの。
それでいて、海の神聖さにも理解がある。
お盆の時期には、
「海入ったら引っ張られるから、絶対行ったらダメだよ!」というのが沖縄の常識。
海は人間を優しく癒やすものでもあるけれど、
時に容赦なくその命を奪うものでもあるという感覚が、
親から子へ、子から孫へと伝わっているんだ。
だから、大人になるともう海はお酒を呑むところとなる(笑) 夏の海辺でBBQというのが、沖縄の大人の定番の遊び。
BBQといってもそこはアメリカナイズされたもので、
木炭と鉄板、ガスボンベを業者から借りて砂浜に持ち込み、
市販のタレに漬けこまれた肉をひたすら焼いていく。
キャベツやピーマンなどの野菜もほとんどの人が用意するけれど、
お肉を焼いた鉄板で火力を落とさずに焼くものだから、すぐに焦げてしまう(笑)
そして〆は焼きそば。
これまた市販のソースをかけて、焦げた野菜と無理やりからめて食べる(笑)
オリオンビール片手にほろ酔いで食べると、何故かこれが絶品の味になるから不思議だ(笑)
沖縄の夏は友達同士でビーチパーリー、親戚集まってビーチパーリー、
会社の社員みんなでビーチパーリー、子供会でビーチパーリーと、
とにかく毎週ビーチパーリーの勢いなのだ(笑)
そんなうちなーんちゅのワタシも、生活の中に海が常にあった。
高校生の時に宜野湾の海に近いところにあるライブハウスでハコバンやってた時は、
制服のままバスに乗って店のそばのバス停でおり、そのまま海へ直行。
夕陽が沈むのを毎日観て、日が暮れたらライブハウスに行くという毎日だった。
クルマの免許をとってからは、何かと海に行っていた。といっても泳ぐことはせず、もっぱら眺めるばかりなんだけど(笑)
仕事行く前、
あるいはお昼休みの休憩時間、
はたまた仕事が終わって家に帰る前とか。
ワタシの実家は沖縄の中部地区だから、クルマで15分ほど走ればすぐ海に出られる。
悲しいときや寂しいときも海に行きたくなったし、
友達と語り合いたいときも海に行っていた。
最近Tiktokをはじめたんだけど、投稿に沖縄の海の動画がめちゃめちゃ多い。
沖縄本島だけじゃなく、石垣島や宮古島などの離島がスゴく多い。
宿から撮ったオーシャンビューもあるけれど、ダイビングで撮った動画がホント多いんだ。
改めて沖縄の海って素晴らしく綺麗だなぁと誇りに思う反面、
人がたくさん押し寄せる事による海への負担も気になる💦 特に珊瑚への被害については心が痛むほどだ。
沖縄の人たちは古来、海と土の恵みを巧みに生活に取り入れ、世代から世代へ、祖先と自然に感謝して暮らしてきた。サンゴ礁は生活の場であった。
それがいつの間にか、沖縄の真の魅力を失っても、ただ観光客の数が増えればよいという考えに支配されて、礁池を埋めてホテルにしたり必要のない道路をつくったりして、日銭を求めるようになってしまった。小さなスポットにダイバーが集中してサンゴを傷つける。
以上、コチラのサイトより
石垣島と西表島の間にある国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」で、サンゴの死滅割合が7割との調査結果を受け、県内の観光関係者は危機感をあらわにし、再生への早急な取り組みを訴えた。
以上、コチラのサイトより
観光客による珊瑚の被害は沖縄の海だけの問題じゃなくて、世界中どこでも状況は似たようなものらしい。
これまでただ生活の場でしかなかった海が、
観光資源となり経済活動の中心に躍り出されるようにり、
国内だけじゃなく海外からも沖縄の海を目指して大量に人間が来るのだから、
動くお金の額もかなりのものだろう。
海へ連れていけばお金になるので専門的な知識の無い人や、
海を金儲けの手段としてしか考えてない人も、たくさん海にいる。
また沖縄には米軍基地があるから、赤土流出による海への影響も大きい。
雨の日が数日続いたあと、
金武町にドライブにいけば真っ赤に染まった異様な色の海に出くわす。
その色は有無を言わさず、胸に訴えかけてくるものがある。血で染まったようにも見える海を前にして、言葉を失うしかない。
辺野古への基地建設で何度も揺れる沖縄だけれど、
米軍が駐留してることによる海への被害はすでに大きいものがある。
生活の場であった海はいつしか、金儲けの場に変わってしまった。米軍だけじゃなくうちなーんちゅも、
積極的に海を埋め立てては街や道路を建設している。
かつて龍の島と謳われた琉球の海岸線は、
埋め立てによりかつての形とは違うものになっている。
そういえば日本が高度経済成長とかいって、ひたすら金儲けに邁進し始めたとき、
川が汚れて元に戻すのが大変だったんじゃなかったっけ?!
ワタシは沖縄が大好きだ。
沖縄を誇りに思っている。
うちなーんちゅも、沖縄の文化も大好きだ。
ワタシ自身うちなーんちゅとして生きてきたから、
沖縄の人間の感覚というのは分かる。
目の前の生活に必死で、
お金になるものにすぐに飛びついてしまうところがある事情も、
そうなってしまう背景や思考もわかる。
だから、どうすればいいのかというと分からなくなる。
海も大切だし、
生活も大切。
沖縄には海に関してだけじゃなく、たくさんの矛盾があるのもわかっている。
ちむぐるさよ〜。
心がいたい。
かといって、簡単に解決できる問題じゃないのもわかる。直接的にだけじゃなく、間接的に海に関わる人も含めれば、
膨大な人間が沖縄の海を巡ってあーだこーだやってるのだ。
簡単に解決できるワケない💦
シュプレヒコール上げて、
活動家として行動すれば何かが変わるというものでも無いと思っている。
一方の立場で正義を振りかざせば、
相対する立場で傷つく者がでるのも事実。
なんともいえず心を痛めるコトしかできないけれど、
それでもワタシは沖縄の海を愛している。