僕が彼のギターと初めて出会ったは1971年、中学2年の時に発表されたデレク・アンド・ザ・ドミノスの「Layla」
でのプレイだった。
タイトル曲Laylaはもちろん全編に渡って繰り広げられるクラプトンとのギター・バトルに大きな衝撃を受けた。
その翌年に発売されたオールマン・ブラザーズ・バンドの「At Fillmore East」とあわせてこの2枚のアルバムを
当時何回繰り返し聴いた事だろうか。
「Layla」のプレイもすごかったが「At Fillmore East」での自由奔放に空を駆け巡るかのようなデュアンのギター・
プレイはとにかく圧巻だった。
しかし「At Fillmore East」でようやく商業的な成功を収めたのもつかの間、デュアンは帰らぬ人となってしまう。
結果的に「Eat A Peach」が遺作となりデュアンがオールマン・ブラザーズ・バンドで残したプレイはわずかアルバム4枚でしか無い。
彼の死後1972年にリリースされた追悼盤が「An Anthology」だった。
このアルバムにはオールマン・ブラザーズ・バンドの音源はもちろんオールマンの前身となったアワー・グラスや
マッスルショールズでのスタジオ・ミュージシャン時代のウィルソン・ピケット、アレサ・フランクリン、ボズ・スキャッグス、クラレンス・カーター、キング・カーティス、デラニー&ボニーなどとの演奏が収録されている。
Disc-1の1曲目はアワー・グラスによるB.B.King Medley(Sweat Little Angel~It's My Oun Fault~How Blue Can You Det?)。
レコード会社の方針で意にそぐわない曲を演奏させられていた彼等が自腹でマッスルショールズのスタジオで
レコーディングしながら結局世に出る事が無かった1968年の未発表音源。
まだ瑞々しいオーソドックスなスタイルのブルース・ギターだが随所にデュアンらしい非凡なプレイを聴く事が
出来る。
当時高校1年生だった僕の格好のギターの教材でもあった。
Disc-1の2曲目はウィルソン・ピケットのHey Jude。
Hey Judeのプレイを聴いたフィル・ウォルデンがバンド結成を彼に働きかけて生まれたのがオールマン・ブラザーズ・バンドと言われている。
Duane Allman and Wilson Pickett - Hey Jude
今夜は久しぶりにバーボンでも飲みながらデュアンのギターに身を委ねていたい。
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