前回お伝えしたような惨状 において、まず着手したのは
  • 止血:無駄な費用の削減
  • 輸血:現金借入
の2ルートです。当たり前ですが。

止血についてはブログの趣旨から逸れるので割愛しますが、
これで年間2000万円近くの削減ができました。
何やってたんだろ前任は、ホント。。。


さて、輸血には2パターンあります。
  • 全血輸血(血液の総量を増やすため)
  • 成分輸血(血小板製剤で出血を止めるため)

言い換えると次のように言えます。
  • 全血輸血=追加融資
  • 成分輸血=長期への借換え

今日はまず全血輸血=追加融資について振り返ります。

私の登板時には既に現金が枯渇しかけており、数ヶ月後の給与支払が危ぶまれるような状況でした。
(業種的に、人件費が最大の経費(製造原価扱い))
いくら止血=経費削減を急いでもタイムラグが発生するため間に合いません。
追加融資を獲得するのは生き残りのための必須条件でした。


いわゆる「セーフティネット」を利用して資金を調達したのですが、
一言で「セーフティネット」と言っても、大まかに2つに分けられます。
どちらともに中小企業庁が押し進めるもので、
①地方自治体のあっせん+信用保証協会+民間金融機関(以後 保証協会融資)
②日本政策金融公庫
によるものです。

この2つはどちらとも政府が「潰れそうな会社にドンドン貸せ!」言っているのでw、
潰れそうな会社で、ある程度売上の回復見込みが有る(少なくとも計画上は)ならば、まず借りれます。
ただ問題になるのが、その金額
重ねて言いますが、計画上は売上が回復する見込みを示すので、
最悪ケースを想定した額を申し込むと「そこまで要らないんじゃないの?」
減額されてしまう可能性が高いのです。
しかし現実は、最悪想定に近づいてしまうもので、出来る限りは調達しておきたいと考えますよね。


そこで私が利用したのは①信用保証協会と②日本政策金融公庫のコンボです(笑)
このコンボがミソ。どちらともに中小企業庁の号令で進める事業なのですが、
両者間は全く情報共有がなされていません
両者や民間金融機関の方はハッキリとは言いませんが、この仕組みを利用して
同時に2ルートからつまむ融資を獲得する企業は多いようです。

心配な方は、メイン金融機関の担当者に相談しましょう。銀行や信金ですね。
こちらはセーフティネットの利用にとても積極的です。
だって、自分達が今までプロパー融資してきた先が焦げ付くのを防げるのに加え、
自分達は全くリスクをとらずに進められる話なのですから。民間金融機関はホント~に現金なものです。
借りたうちの幾分かを、その金融機関がリスクを負っている融資の返済に当てれば、彼らは満足してくれます。
自分達の腹が痛まない方法なら、多少モラルに触れるようなこともシレ~っと教えてくれますから。

民間金融期間には素直~に話して、信用保証協会と日本政策金融公庫には余計なことを言わず、
ほぼ同時に融資申込を進めましょう。するとほら、最悪ケースを考えた場合の金額が引き出せます。
私はこの方法で、総資産の約50%に匹敵する5500万円を調達しました。
2年連続で資本金の倍以上の赤字を出し、債務超過に陥っている会社がです。