球萌え。発売 | バレーボールワールド     中西美雁の日々是排球

球萌え。発売

379e00bc.jpg球萌え。の発売日。

見本誌がまだ届かないので、待ちきれずに書店に見に行く。
面差し? よしよし。近所の書店を回って面差しになってる前に何かがかぶってたらすかさずどけて見やすくしておく。
1軒平積みになっていた。表紙の写真がいいから、平積みの方が絶対いい。

球萌え。のコンセプトは、「選手がいちばん綺麗で可愛く見える写真を、綺麗に格好良く載せる」ってこと。
最初にレイアウトや写真の参考にしようと思って、グラビアアイドルとかいろんな女の子の写真集を買って見て、いろんなシミュレーションもしてみたんだけど……。
バレー選手は、コートの上が一番綺麗だし、可愛いと思うんですよね。

ヘアメイクつけて、スタイリストつけてってやっても、それが仕事じゃない人にいきなりカメラ目線でポーズとらせても、なかなか決まるモンじゃない。それが仕事の人だって結構しょぼい写真になっちゃうことが多いんだから。
それやるんだったら、もうホントにそれに集中して、ヘアメイクとスタイリストにもスポーツ選手を綺麗に、格好良く撮ることについてあらかじめかなりミーティングしてシミュレーションもしてやんないと。

ちなみに、男子も同じ。
私も経験が多々あるんだけど、選手を私服で撮るのって難しいんですよ。ユニフォーム以外を見たいという気持ちも分かるけど、たいがいの選手は「見ない方がよかったかも」ってなることが多い。私もたいしたセンスは持ってないが、時々他誌さんの選手の私服写真を見ると発狂しそうになる。この変な野球帽は何? ミョーな白い網ベルトは? ママが西友で買ってきましたと言わんばかりのシャツの裾をパツパツのジーパンに入れるのはやめてぇぇぇ……みたいな。
撮られる側だっていろいろ思うところはあるだろうし。東レの秋山コーチは現役時代、かっこいい私服で撮らせてくださいとやってきた記者さんとカメラマンさんの前に、わざと東レ三島工場の制服で現れたらしいです。「中西さんが僕の立場だったら絶対同じ事するね! 間違いなく」と仰ってましたけど……。私がその記者さんだったら泣いちゃうな。気持ちは分かんなくもないけどね。

ナンバーの美少女アスリート特集はすごいなと思ったけど、あれもちゃんとヘアメイクさんとかスタイリストとかつけてたらしい。まああれは、ナンバーというブランド力あっての冒険だとは思いますが。それにしてもよく練ったコンセプトだったと思う。

あと、女の子をポートレート撮影で可愛く、綺麗に撮れるカメラマンさんと、スポーツ写真がちゃんと撮れるカメラマンさんは、あんまり一致しないんですよ。それぞれが特殊技能だから。でもって、多分バレーボールって普通のスポーツ撮影しかしたことがないカメラマンさんには絶対撮れないくらい難しい競技だと思う。室内で暗いし、動きは速いし、跳んだりはねたりするし、動き回る範囲は広いし。

プロのカメラマンと名乗っていても、スポーツ撮影したことがあるといっても、バレーの撮影は全然できないことが多いし、なんとかできてもとても表情まで追えるような余裕はないことがほとんど。うちでお願いしてる、バレーをいっぱい何年も撮ってる方たちでさえ、しばらく間が空くと、感覚取り戻すのに1試合くらいはかかるといってますから。これで結構痛い目見てるんで、初めてのカメラマンさんにお願いするときはかなり神経質になる。

そのあたりを鑑みて、彼女たちが一番綺麗で輝いているコートでの写真を、ちゃんとバレー撮れる人に可愛く撮ってもらったものをバレー好きな編集者が厳選することにしたわけです。

私は基本的には文字書きなんで、普段のバレー記事は当然言葉が勝負になる。試合なら、どれだけきちんと展開が追えて、どんな物語を紡ぎ出せるか。選手の取材なら、どんな言葉を引き出せて、どの部分を鮮やかに切り取れるか。同じ試合を見ても、同じ共同記者会見でのインタビューでも、自分なりの、ベストな記事を書きたいと思う。たとえばジルソンの離日直前インタビューってのは共同インタビューだったんだけど、読売さんと産経さんと、ワールドで出た私の記事では読み手が受ける印象はかなり違ったんじゃないかな。あんまりやりすぎると「つくりすぎの演出」になりかねないんだけど、その辺のさじ加減とそれでもっておもしろい読み物を書けるかがそれぞれの記者の腕の見せ所だと思うんですよね。まあ新聞と雑誌じゃ求められるものもスタンスも全然違うんで同じ記事にはあまりなりようもないけど。

自分個人のスタンスとしては、球萌え。は編集者として携わってるんで、同じようなことを写真でやったつもりです。試合の写真だから、会場にいたカメラマンなら誰だって同じものを対象にしてたわけで。だけど、どの角度からのどの表情が一番可愛くて綺麗なのか。1試合につき何百枚もあるカットを力入れて全部見るのは大変疲れましたデス。

下のURLはせんだってのJISSでの記者会見のときの記事なんですが、同じ日、同じ時に同じ人を撮っても撮る人&セレクトする人によって結構違うものでしょ?
先日アップした加奈ちゃんや今日アップするかおる姫と比べてみてください。
あ、ちなみに今回の記者会見と公開練習の写真はこのブログに出てる分は私の写真なんで、球萌えの、バレーが好きなカメラマンさんがちゃんと撮ってる写真はもっとイイ!です。

長くなりすぎたので、木村沙織ちゃんと吉澤智恵ちゃんの記者会見公開練習シリーズはまた明日。

かおる姫こと菅山かおる選手 ぴあより
大山加奈ちゃん 日刊スポーツより