前輪とハンドルを組み込むフォークの部品(ヘッドセット)の取付にはその後まず使うことのない高価な特殊工具が必要になります。

ヘッドセットの最底部の下玉押のフォークへの取付に私が用いたのは塩ビの水道管とその継ぎ手。

テーパードステアラー形式のフォークコラムは上部が細く根本が太いため、継ぎ手受け側で下玉押をサポートし、水道管をフォークコラムに通し、思い切りの良さでトン、トン、トン、と叩き込みます。




そしてここは程なく圧入完了。

苦労したのはフレームのベアリング受け部分。

これこそ専用工具があればいっきにできてしまうのでしょうが、買えばその工具は驚くほどい。

18cm程のストレートボルトとナット、それに大型のワッシャーを組み合わせ、部品に傷が付かないように緩衝材をかませ、ナットを締め込むことでベアリング受けをじっくりと圧入して行く作戦開始です。




しかし、どうしても締め込むときにセンターがズレてしまい、圧入するカップが斜めになってしまいます。

何度かやり直したあげく、斜めに入ってしまうことには目をつぶり、この仕上げにプラスチックハンマーを使う事にしました。浮いた部分を強めに、沈み込んだ部分をそれよりもやや軽く、と矯正しながら叩き込んで行きます。

こうして上下片方ずつ同様の作業をしてめでたく終了。
ベアリングなど残りのパーツをセットしてハンドルも取り付き自転車らしい姿になってきました。