ボクは眼開く前から柔らかくて、温かくてふかふかして、いつもおっぱいが有るところに兄弟とゴロゴロしていた。
ちょっと歩けるようになると、芝生が広がっていて大きな箱には大きな人間と犬が数匹居る事が解った。
犬にも箱が有り、雨に濡れる事も無い
僕達は、植え込みの下でかぁにゃんにくるまれて雨を凌いだ。
人間や犬が箱から出て来て、遊ぶ時は、かぁにゃんに連れられて、何時も隠れていた。
そう言えば、とうにゃんはいなかった。
夜になるとボク達の時間、走って転げて、芝生以外の葉っぱ食べてけぽっ!!
いつの間にか、缶詰めが有って、匂いに吊られて食べるようになった。まだペースト状のだったけれど…
そう!!ボク達はのらでかぁにゃんが居心地のいい人間の庭でボク達を産んでくれた。
広い庭からどんな冒険が有るのかな?と思った頃、大きな人間達がボクを箱に閉じ込めた。
かぁにゃんや兄弟と別れて、ボクは真っ暗闇の箱の中運ばれた。その上違う匂いのする人間に渡された。
ボクは怖くて怖くて、有らん限りの声をあげた!ふかふかの真っ白なかぁにゃんのところへ返して!!
訴えも虚しく、緑の無い、箱に運ばれ、扉が開いた途端に隠れた!!
じっと息を潜め、ご飯もトイレも我慢した。
この部屋は似ているようで、違う匂いがする。でもボク以外は居ない。
人間は殆ど外出していて、時々、箱の中を探検した。
足音がすると、ソッコー隠れた!
ボクはまだ小さいから隠れるのが得意だ。
この人間は、ボクに嫌な事をしないのは段々解って来た。。
何やら呼んでいるが、それがボクの名前と気付くには時間が掛かった。
かぁにゃん達はどうしているのか?ボクは、この箱の中でどうなるのか?不安でたまらない日々が続いた。
でも空腹とのどの渇きには限界が有って、人間が居ない時に食べちゃった!
慌てて隠れたら、冷蔵庫の後ろに落ちて、よじ登れないし…ジャンプしても届かないし、押しても動かない…絶望的
そこに、人間が半狂乱でボクにつけたらしい名前を連呼する。
ボクは、ちょっと不安だったけれど…小さく声を出してみた!
人間は何やら喚きながら冷蔵庫を自力で動かした。
ボクは急いで、また人間の届かない所へ隠れたけれど
ボクは、この人間は、ボクに危害を加えないな!と思った。
これが白いかぁにゃんと別れて奇妙な生活をする事になった最初の事件簿にゃ!!