Clan of Brujah | Walking in the Air

Walking in the Air

ファンタジーPBCサイト「鉱山都市フランネール」の登録PC、ニコルの活動日記です。



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ひとりで強大な敵と相対するのには限界があるというのは、先日知った。


でも。


それを知っていてもなお、ひとには独りで事を成さなくちゃならない時がある。


―――あたしにとっては、それが今日だった。



両親の仇、黒い翼のヴァンパイア。

彼を倒さない限り、永遠にパパとママは呪われたままだ。

あたしの出した果たし状に、彼は意外なほどあっさりと応じた。

「父親と同じ運命を辿る娘が助けを求める姿を見たい」と、彼は言った。


あたしは彼と闘う時に備えて、充分に支度をしてきたつもりだった。

武器を揃え、以前の記憶を頼りに何度も闘いをシミュレートした。


なのに。


あたしのそんな小細工を嘲笑うかのように、彼は圧倒的な力であたしを捻じ伏せてきた。


剣は砕け、聖別された釘も撃ち尽くし。
胸元を、腕を断たんばかりに斬りつけられ、鞭を振る力もなくなった。

彼の容赦ない攻撃にあたしは全く太刀打ちできなかった。

―――分かっていたことではあったけれど。


そんな彼の胸に杭を突き立てることが出来たのは、全くのまぐれだった。

思えばもうぐったりしてしまった半死半生のあたしを見て、彼が油断したのが原因だったのだろう。

それから先のことは、もう覚えていない。


気がつけば、あたしはまた施療院のベッドの上にいた。

彼が死んだのか、それともまだ生きているのか―――それは分からない。


でも。


生きているなら、また―――追いかけるだけだ。



遭遇者:シメオン